閑話 にんじんさん!
ひーちゃん5歳。
今年も9月の頭にお遊戯運動会!
去年の様子↓
https://kakuyomu.jp/works/16817330656200078233/episodes/16817330666889393168
今年はね…家族以外は入場不可になっちゃってね…また世界的感染症のせいで…。
去年ひーちゃんはお遊戯のセンターだったんだけど去年やったからって今年はセンターじゃないんだって。
そんなことは関係無くひーちゃんは手を抜かずに練習をしているよ。
今年も幼児人気の高い歌で唄って踊ってひーちゃんがんばるんだ!
もう皆んな知ってるから今年はサプライズ無しっ!
にいちゃんねえちゃん始めお遊戯運動会を楽しみにする立花家。
そんな中…。
ひー『きいて!らいねんはいってくるちいさいこをしょうたいしてこんなおゆうぎしてるんだよ!ってとくべつおゆうぎにぼくえらばれた!』
来年入園する3歳児達を招待して幼稚園のお兄さんお姉さんたちが歓迎のお遊戯をするそうな。
しかも!ひーちゃんはその精鋭に選ばれた!
ひーちゃんはおかあさんに相談します。
お母さんはおばあちゃんにお願いしました。
おばあちゃんは縫い物得意なのです。
☆ ☆ ☆
数日後。
家族夕飯後ひーちゃんから発表があります。
ひー『おべんとうばこのうたをうたいます!
ぼくはにんじん!』
家族は一瞬意味がわかりません。
承『おべんとばこ?』
ねえちゃんが難しい顔で唸ります。
望『ぬぅ…まさかあの…。』
承『知っているのか望?』
望はきゃるん♪ってアニメ声で
望『これっくらいの♪お弁当ばこにぃ♪ってヤツじゃ無い?』
ひーちゃんはドヤ顔で頷きます。
皆んなで合唱して歌うんだけど、年少年中年長から選ばれた精鋭がお弁当箱に入るお弁当を熱演する。
その人参役をするという…🥕
おにぎり おにぎり
きざみしょうが ごましお
にんじん さくらんぼ
しいたけ ごぼう
れんこん ふき
望『…献立渋いね…現代では逆にレアだね。』
承『童謡だろ…でも10人の精鋭にうちのひーちゃんが…!』
!
刻み生姜とごま塩はおにぎりさんがそういう扮装するの!
園の精鋭8人に我が家のひーちゃんが!
じい『…絶対良い場所取る…四時に起きて場所取り行く。』
ばあ『ダメですよ四時には場所取りしましょ。』
家族が相談するなか…
ひー『じゃん!』
ひーちゃんは人参になってしまいました!
正確には人参の衣装!
緑の葉っぱを表現した緑色の冠にオレンジ色の衣装!
おばあちゃん渾身の一作です!
ひー『にんじんのようせい!』
父『…お弁当入るにんじんだから妖精じゃない方が…?』
ひーちゃんは即訂正!
ひー『ぼくにんじん!』
『『『おおぉ!!』』』
家族も大喜び!
望『ひーちゃん!ひーちゃん!ひーちゃぁん!!』
ひーちゃんはねえちゃんに抱きすくめられて、
ちゅっ!ちゅっ!ちゅぱ!ちゅぷ!レロ!
またねえちゃんはおかあさんに怒られました…。
☆ ☆ ☆
お遊戯運動会は無事終わり、ひーちゃんの勇姿に泣いて笑って感動する立花家。
夜にひーちゃんソロ公演が行われます。
ひー『ぼくにんじん!』
ねえちゃんが笑い転げています。
にいちゃんが怪訝な顔で問いかけます。
承『なにがそんなにおかしいん?』
望はお腹を抱えて、
望『だってさー!
弟はぼくにんじん!
兄は
困った兄弟だよぉ!』
はー『…のぞみは
望『今のは聞こえた!男じゃ無いもん!
出てこいはーちゃん!おぉん?!』
ひーちゃんはこのことがキッカケで少し苦手だったにんじんが好きになりましたとさ。
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