第392話 ラーメンでーと【side伊勢成実】
『もう!混み混みじゃん♪』
承『だからごめんて。』
いつものラーメン屋さんに着いたのが11:50
実際1時間ちょいで着いたのは早いっしょ。
それでも休日のラーメン屋さんはもう行列が出来ている。
承『…でも道中もラーメンの話しで盛り上がったせいでラーメンの口になってるから選択肢など無い。』
『わかりみ。』
ふたりで頷いて列の最後に着く。
それでも5分もするとあたし達の後ろには結構な行列。
これがあるから12時前に着いて良かったねー?
そんな事をふたりでキャッキャ盛り上がりながら話し合う。
12:20やっと入れてオーダー!
『こってりラーメンセット大盛り!』
『こってりラーメン、岩のり、煮卵、単品で唐揚げください!』
ふー。注文出来てお冷を飲んでると。
承『珍しいね?唐揚げ足すの。』
『だって唐揚げ好きでしょ?シェアしよ?』
承『今日はどうしたの?!』
『まあまあ、最近不調っしょ?
美味しいもの食べて『デートごっこ』して気分転換になれば良い。
楽しければそれで良いっしょ!
…だって今日は承の奢りだし!イヒヒ♪』
あたしは悪い笑みを浮かべる♪
承の奢りで承を癒すのはどうだろう?
完全に気を使われると承は気になっちゃうタイプ。
…でもちゃんと言わないと気づかないにぶさも持ってるワケで。
だからあたしも好きでやってる!楽しんでる!
承『…不調って言うか…眠れなくて?
…集中力が無くて、体調が悪くてメンタルが上がらないだけで…。』
思ったよりひどい!
あたしはいひひ!って笑いながら煽ってあげちゃう。
承『ひっでー!じゃあ遠慮無く食べちゃう!』
遠慮なんてしなくて良いんだよ?
口に出しかけて止めた、それこそ言う必要無いっしょ?
なんのかんのあたしと承の付き合いは長い。
…側に居る時間や理解度に関しては香椎玲奈にもとわわんにも絶対負けない…!
あたしだってすk…
自分で思う位勝手なのに…あたしは癖で蓋をしようとする…!
でも、でもどーなの?
もし香椎玲奈の婚約が本当で…本当に香椎玲奈はそっちと結婚する様なら…。
あたしが…とわわん…玲奈…。
承『成実?』
『ぴゃい!』
※はい?
眼前に承の心配顔!
近い近い!カウンターで隣だから承が近い!
なんであたしのほっぺはこんなに熱くなるのかな?
おかしくない?
『先に唐揚げ来るよ!ほら!』
もー!食べ物の事ばっかり!
…唐揚げきたー!
※成実もおなかぺこぺこです。
店員『お先に唐揚げでーす。』
どうもー♪唐揚げ見ながら店員さんに返事をする。
承はもうたまらないって表情で、
承『朝食べて無いから…色気すら感じる…!』
『揚げ物…さいきょう。』
承は目をキラキラさせて、
承『食べよ!』
ふたりで唐揚げにかぶりつく!
じゅわって肉汁!かりっと揚がった衣のがりがり感!
承『白飯…早く来て…!』
承は幸せそー!
そしてラーメンが来た!来たよ!
承と目を合わす!
ふたりでにんまり♪配膳されるのをニマニマしながら見てて、店員さんにお礼を言って…!
あたしは紙エプロンして後ろで髪を束ねて…!
『『いただきます!』』
何も言わないけど麺をすすりながら時々目を合わせる。
美味しいね?それが伝わるから別に話すことは無い。
何度も食べてるし、特別変化無いし。
幸せな10分があっという間に過ぎる…!
承『はふう。うんま!』
『うまー新川にもあればいいのにー。』
あはは!目が合って笑っちゃう。
承の目が髪を止める髪紐に止まる。
承『…その髪紐…?』
『男の子に買って貰ったー!』
承は目を細めて、
承『あの日もここでラーメン食べたっけ?』
『覚えてる?中3の体育祭前の買い出しで…しかも同じメニューじゃ無い?』
99話 ラーメン大好き女子 参照
https://kakuyomu.jp/works/16817330656200078233/episodes/16817330660310912897
※懐かしいw
承は優しく微笑んで、
承『…そうだね…成実…やっぱ成実さんでいいかな?落ち着かない!
成実さんはずっと側に居てくれたんだよね…。』
きゅん!ってする!
ここがラーメン屋さんじゃ無かったら結構良い雰囲気!
承が覚えててくれた…!
あたしは嬉しいなって思いながらラーメン屋さんを出る。
…今日も承と肩を並べて…!
☆ ☆ ☆
承『で?今日はこれからどうする?』
『一応考えてるけど…承は希望ある?』
承『いや?特に?』
あたしは思ってた。
承は今週ずっと調子悪そうで苦しそう。
体調も優れないように見えるし、今日望ちゃんからうなされて寝不足って聞いたし、実際そうみたい。
だからね…癒しデートはどうだろうか?
買い物とかで長時間引っ張りまわすとかでは無く、1箇所でのんびり。
出来たらリラックス出来て承が楽しめそうな…!
『じゃ、あたしの行きたいとこで良い?』
承『もちろん良いよ。』
即オッケーでもちろん良いよ!って得点高いよね。
女の子慣れしてない?ちょっと不安になる。
『じゃ!こっち!』
あたしは承の手を引っ張った!
恥ずかしいけどそのまま手を引いて…目的地まで繋ぎっぱなしだった!
5分後。
『じゃーん!ここ!』
承『…初めて来た…!ここがあの漫画やインターネットし放題と言う伝説の…?』
最近出来たお店でね?おしゃれで綺麗なインターネットカフェ。
キョロキョロする承を引っ張って受付へ。
アプリを起動して提示する。
店員のお姉さんはにっこり笑って
店員さん『本日はどのコースにされますか?お席の希望はありますか?』
『リクライニングフラット、ペアシートで♪』
承『ペアシート?!』
承の驚く様は可愛いやらおかしいやらで笑っちゃった♪
ここは完璧防音の完全個室できっと承はびっくりするだろうなぁ?って思いながらカードキーを受け取る。
『行くよ?』
承『…!』
なんかびっくりするほどキョドってて心配になってきた…
大丈夫かな?癒してあげたいんだけど…ばりばり警戒してる?
『よーしよしよし…。』
承『野良猫かよ!』
うん、大丈夫そう♪
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