第3話ハロウィンナイトに祝福を

かぼちゃ:僕の母親?


ヴァンパイア:そう、君の憎んでいる人間だ


猫族:あ、ちなみに言っておくにゃ


猫族:憎んだ人間にトリックオアトリートと取り引きするのはいいにゃ


猫族:でもね、いきなり噛み付いて殺すのもあり


猫族:復讐がこの試練の条件だからその時点で目的達成にゃ


狼族:悪くねー話だろう?


狼族:憎んでる人間なら噛み砕けばいい。それだけだ


ミイラ:怒りを解放しろ


かぼちゃ:僕が人を・・・


かぼちゃ:僕が死にたかったその理由がこの人間


かぼちゃ:ヴァンパイアさんが言っていたことが本当なら許せない


かぼちゃ:この感情は、この人間のせいなんだ


ヴァンパイア:さあ、唱えるんだ


:(全員一斉に、出来れば複数回繰り返してほしいです。)


ヴァンパイア:トリックオアトリート


猫族:トリックオアトリート


狼族:トリックオアトリート


ミイラ:トリックオアトリート


かぼちゃ:うわーーー!!!!


:かぼちゃは近くに置いていったナイフを取り出し


:それを自分の頭に刺した


ヴァンパイア:な、何を!?


猫族:にゃああああーー!!!自分で刺した!?


狼族:ばかなことしてんじゃねーよ!そんなことしたら本当に死ぬぞ!?


ミイラ:これはまずい


かぼちゃ:試練に失敗すれば死ねるって言ったよね?


かぼちゃ:じゃあ僕は死にたい


かぼちゃ:この死にたい感情を残させてくれた人間に感謝しないと


かぼちゃ:人間界で僕が何したかわかんないけど、おばけでも生きるのは辛い


かぼちゃ:だからこの世界でも僕は消えたいんだ


ヴァンパイア:・・・それが君の選んだ選択なら仕方ない


かぼちゃ:うん、さようなら


:かぼちゃはそっと目を閉じる


猫族:運が悪いね〜自分から死を選ぶやつはみんなこうなのかにゃ?


狼族:ふっふっふ!血が騒ぐぜ、吠えたい気持ちをどうにか抑えないとな


ミイラ:私たちは類友でズッ友でマブ友だ


ヴァンパイア:今夜はおいしいワインが飲めそうだね


:暗闇の中で陽気な音楽が流れ


:パッと明かりが付く


猫族:にゃはははは!おばけの言うこと信じるやつもばかだけど、この子も相当ばかだにゃ!


狼族:わおーーーん!!!いいじゃねーかよ!久しぶりに仲間が増えたんだ


ミイラ:久しぶりに包帯取ろうかな?


ヴァンパイア:試練突破おめでとう。かぼちゃ君


かぼちゃ:や、やめて・・・殺して


猫族:にゃーーはっはっはっは!!楽しいねー!かぼちゃくん!


狼族:もっと笑えよ!かぼちゃ!試練突破するやつなんてなかなかいねーんだ!


猫族:何百年ぶりだろうね?


狼族:どうでもいいや!今日は気分がいい!愛してるぞ猫!


猫族:にゃはー!!僕も狼くん大好きにゃー!


ヴァンパイア:ふっふっふ、君のおかげでみんな大賑わいだよ


ヴァンパイア:我輩も祝い事でしか酒は飲まないんだ


かぼちゃ:なんで・・・僕は生きてるの?


ヴァンパイア:試練を突破したからさ


ヴァンパイア:試練の本当の目的は憎い人間よりも自分を憎むこと


ヴァンパイア:憎い自分を殺して本物のおばけになることだ


ヴァンパイア:もしあそこで人間に姿がバレた途端、君は砂になってしまうところだった


ヴァンパイア:君の魂はまだ生きてるけどね


ヴァンパイア:君も後にわかってくる、本物のおばけは死なないのさ


ヴァンパイア:明日からが我輩たちの本当の仕事が始まる


ヴァンパイア:だが今夜だけは・・・


ヴァンパイア:年に一度、試練を与えられた者が試練を突破した


ヴァンパイア:ハロウィンナイトに祝福を!!


ヴァンパイア:さあ、君も唱えよう!


:(全員一斉に、出来れば複数回繰り返してほしいです。)


ヴァンパイア:トリックオアトリート


猫族:トリックオアトリート


狼族:トリックオアトリート


ミイラ:トリックオアトリート


:(静まり返り)


かぼちゃ:ははっ!はははははは!!!


かぼちゃ:血がほしい!お菓子もほしい!!


かぼちゃ:ははっ!!あっはっはっは!!


かぼちゃ:早く僕にエネルギーをちょうだい・・・憎い人間たちよ


かぼちゃ:トリックオアトリート!!

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【声劇台本】ハロウィンナイトに祝福を【5人性別不問】 ゆる男 @yuruo

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