第六章登場人物まとめ

◯…既出実在人物

△…既出架空人物

●…第六章初登場実在人物(読み・史実生没年付き)

▲…第六章初登場架空人物


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


<藤枝家及び家臣&弟子>


◯藤枝基行

 とうとう大名に出世。吾妻郡で農業改革、蝦夷地探索の下準備などを進める予定。

 でも大名になったということは……そういうことやね。


△大原又三郎

 藤枝家家臣、元・甲賀古士の忍び。吾妻郡復興に同行し、現地では弥太郎のお目付として仕事をみっちり仕込む。


◯大槻茂質

 治部の実質的な一番弟子も、そろそろ遊学の期間が終わりかけ。

 さて、一関に帰るまでに嫁取りは叶うだろうか……


●長丸(ちょうまる)

 1765-1790

 山形藩秋元家当主・永朝つねともの長男、母は彦根藩主井伊直幸の養女。(実父は越後与板藩主井伊直存なおあり)史実では元服して修朝のぶともと名乗り、山形藩の後継となるも、家督相続前に早世。

 本作では山形藩が改易となり、その身は義祖父の治める彦根藩預かりとなったが、たまたま彦根で治部が肉フェスを開いたところを目にして弟子入りを志願。自身の境遇を良く理解し、勉学に真面目に取り組む好青年。

 果たして治部にとっての郭隗となれるだろうか。


▲相馬三之丞(そうま さんのじょう)

 ??-??

 架空人物。彦根藩士の三男で、長丸の弟子入りに伴い、その目付役を藩主直幸に命じられて藤枝家の書生となる。ちょっとお調子者かも。

 本文でも触れたが、相馬家は鎌倉時代に下総を治めた千葉氏の一族で、後に陸奥相馬氏と下総相馬氏に分かれ、江戸時代に大名となったのは陸奥の方。(相馬中村藩)彦根の相馬氏は戦国末期に没落して、徳川家もしくはその家臣たちに仕官した下総の一族の末裔となる。


●高宮徳内(たかみや とくない)

 1754-1836

 出羽国村山郡楯岡村出身の農民の子。北方探検のエキスパート、最上徳内の名で有名。

 史実では江戸に来た後、本多利明の音羽塾に入門して天文学や測量、経済論、算術などを学び、師の利明が蝦夷地調査の随行員に推挙されるも、病のため徳内を代役に推薦する……という形で蝦夷地探索に関わることとなり、後に蝦夷地探索の第一人者として、身分制度ガチガチの世の中で異例の出世を果たした人物。

 本作でもルートは違うが蝦夷地探索に関わることとなるが、最上の姓には変わらないかと思われる。


▲弥太郎(やたろう)

 1774-??

 上州吾妻郡坪井村の農民の子。浅間山噴火の影響で発生した泥流で父が亡くなったのを、自分が逃げ遅れたせいだと責めて自暴自棄になっていたところ治部に一喝され、以降その書生兼小間使いとしてスパルタ教育される。



<将軍家及び幕閣&幕臣>


◯松平定信

 奥州白河藩・久松松平家次期当主。と言いつつ義父の体調不良が続いており、実質的な白河藩の藩政を担う。

 飢饉対策はバッチリの模様。


◯徳川家治

 徳川第十代将軍。家基くんが優秀なせいか、最近は色々と政務を任せ始めている。

 後継者育成のためだ。決して自分が楽をしたいからではない。多分……


◯徳川家基

 徳川将軍家継嗣。そろそろ代替わりの匂いがするので、治部が大名になってくれて一安心。


◯田沼意次

 遠州相良藩主。松平武元の死去に伴い老中首座に就く。まだくたばる気配は無い。


◯田沼意知

 まだ藩主の継嗣の立場ながら、幕府奏者番を務める若手のホープ。


◯長谷川平蔵

 幕府使番→新設の蝦夷目付に昇進。蝦夷地開拓の総指揮を執る。

 その才能はどんな成果を生むだろうか?


●久世広明(くぜ ひろあきら)

 1732-1785

 下総関宿藩主、幕府老中。治部の災害対応に疑義を呈するが、田沼派の人間なので、決してそれを否定するわけではなく、あくまで立場上確認しただけ。


●佐野政言(さの まさこと)

 1757-1784

 新番士、旗本佐野氏分家五百石当主。通称善左衛門。吾妻郡の復興に向かう旗本隊の一人として参加するも、選民思想の塊のような男であったため、総指揮の治部に咎められて江戸に強制送還。

 おそらく出世の道は途絶えることになるだろうが、史実みたいに「世直し大明神」と讃えられる未来は来るのだろうか?



<その他>


◯平賀源内

 生きてて良かった鬼才変人。蝦夷地開拓に駆り出されてブツブツ文句を言いながらもなんだか楽しそう。


△新三郎

 江戸町火消に組の頭。治部の吾妻救援に協力するため、他の火消の組も巻き込んで、若い衆を引き連れて参陣。

 彼らの持ち帰った情報が庶民に知れ渡ることで、江戸の街は災害やら米価の値上がりにあっても大きな騒ぎにはならなかった。


●イサーク・ティチング

 1745-1812

 オランダ商館長として、1779-80、1781-83、1784年と三度日本に来航。外科医であり法学博士号を取得した学者でもあることから、貿易のみならず、欧州最先端の科学知識をもたらす役目も果たした一方で、史実では彼も当時の日本の機密を島津重豪を通して収集していたようだ。

 また、当時の日本の社会・文化・風俗などを記した著作で、田沼意知の存在を非常に評価し、意知が誰かさんに暗殺された際は、「井の中の蛙ぞろいの幕府首脳の中、田沼意知ただ一人が日本の将来を考えていた。彼の死により、近い将来起こるはずであった開国の道は、今や完全に閉ざされたのである」とその死を惜しんだとか。

 なお本作では、意知より治部のほうが要注意人物と見込んでいる模様。


◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆


 以上で第六章終了ございます。

 次章は10/6開始、以降毎週日曜投稿となります。

 調子が良ければ木曜にも投稿出来ればとは考えておりますが、そちらはあまり期待しないでください。

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