あの男のような末路
どうしておれは壇上に立っている?
こんな大勢の前で。
選ばれた?
なにに?
隣の女の言っていることが全く頭に入ってこない。
いったい何の説明をしているんだ?
ここまで来た経緯がはっきりと思い出せない。
まるで夢の中を浮遊しているみたいだ。
・・・今、『死ぬ』っていったのか?
だれが?
・・・なにを実演するっていうんだ。
—————ああ、そうか。
確か、これはバイトだったんだ。
金がなくて、バイトを探してて、高給なやつ見つけたと思ってそれでここにきて・・・。
いや・・・ここに来るまでに、なにかされた、よな。
なにか言われた、気もする。
『君くらいがちょうどいい』
そんな感じのこと、だったか。
なにがどうちょうどいいのか、全然説明されなかったけど。
・・・ここでか。
ここで記憶を奪われたんだ。
意味がわからない。
記憶を奪うって、どんな技術だ?
さっきまで、おれが誰なのかさえ曖昧だった。
そんなことができる世の中だったんだな。
・・・あれ?
さっきこの女は、思い出したら死ぬっていったのか?
いいのか?
こんなにポンポン記憶がよみ、がえ・・・って・・・。
・・・え?
え、え、え、エ、エ、エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛エ゛—————
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