第7話

 俺の必死の抵抗もむなしく、あっという間に恐怖の館に到着してしまった。


それにしても…


 ガガガガッ、ドゥン、ギャァァァァァ…


「えぇ…、なんかすごい音してますよ?人体実験でもしてるのかな…。」

「さ、さぁ…。」

 こんなところ、誰かが住んでるはずもないし、なんでこんな音が―


「うちに、何か用ですか?」

「「ヒィッ?!」」


 一人と一羽で館の前に立ち尽くしていると、不意に後ろから声を掛けられ、思わず情けない声をあげてしまった。

 後ろを振り返るとそこには、男性にしては紙が長く、丸眼鏡をかけた男性が立っていた。


 …というか、待て。


「いま、なんと…?」

「いや、だから、うちに何か用ですか?ようがないなら邪魔なんで、どっか行ってほしいんですけど。」

「あ、あの!」

 オカザキさんが大きめの声を出した。

「私たち、すぐそこの街から来たんですけど、ここの館から不気味な音がするって。それが怖くて恐怖の館って呼ばれてるんです。だから、原因の究明を頼まれているんです。」

(オカザキさん、ナイスー!)

 俺たちがここに来た理由を聞いた男性は、頭をガシガシと掻き毟って言った。

「あー…、なるほど。そういうことでしたか。まぁ、立ち話も何なので、中にどうぞ。」


 こうして俺たちは恐怖の館の中に足を踏み入れたのだった。

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まだ見ぬ文房具を求めて 紅猫 @_akane_neko_

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