汝、救えるものを救え「逃げろーーーっ！」

閑話休題

第36話 用語について

特にトルコやイスラムの用語が煩わしいと思うので、ざっとまとめておきます。読み方に自信のないものは英語かフランス語の原綴をつけます

シャリーフ　chérif

　宗教的指導者。予言者ムハンマドの子孫とされる

　また、イスラムにおける家長や部族の長である「長老」の意味でも用いられる。他にも宗教的における師など、注目すべき能力を持つ市民を尊敬をこめてこう呼ぶ

シャイフ Sheik

　エジプトの部族の長老、首長などをさす。

エミル Emir

　アラブ社会における部族の長、指揮官、統治者

コプト

　エジプトのキリスト者

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スルタン

　トルコ皇帝。ここではセリム２世。

大宰相（グラン・ビジエ）

　実際の政治と軍を掌握している。宰相はじめ要人はスルタンの代替わりごとにそっくり入れ替わる。王子時代から苦楽を共にするため、忠誠は厚い。当時の大宰相は、ユセフ

パシャ

　オスマントルコの高い位の市民や軍の将校。また、州の長官などに与えられる称号

ベイ

　支配者。トルコ宮廷（ポルテ）から公認されている。ここではマムルークの長に用いている

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ファラヒン

　農民。武装農民の意味でも用いる

メカン

　メッカのアラブ人。狂信的なイスラム教徒

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急湍（cataract）

　ナイル河中流域の岩の多い早瀬。ここでは一番北の大急湍

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フリゲート艦

　帆船時代の艦種で、戦列艦に次ぐ大きさの船

ブリック

　２本マストで、軍用艦の外、商船にも用いられる

カッター

　１本マストの小型快速線

アビソ aviso

　通報艦。情報の伝達を主目的とする小型の軍艦のこと。

デジャーム　djerm

　ナイル河の典型的な帆船

シーベック　chébec

　地中海で使われた3本マストの小型帆船

フロティーユ　flottille　／　フロティラ　flotilla

　小型艦隊、小型船団

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榴弾砲

　コンパクトで高仰角の大砲。飛距離が短い

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ついでですので、登場人物も。忘れてしまっても構いません。これから出てくる人も含みますが、ドゼとボナパルトとダヴー以外は、いちいち名前を覚えなくても大丈夫です。

ボナパルト

　対英軍からエジプト遠征の総司令官

ドゼ

　ボナパルトより実力がありながら、彼の下に下る。

　上エジプトに遠征に出る

【旧ライン方面軍将校】

クレベール

レイニエ（ドゼの誘いでエジプトへ）

ダヴー（同上）

【ドゼ師団】

ドンゼロット

　ドゼの参謀長

ベリアル

　ボナパルトの下からドゼの下へ

フリアン

　ドゼに師団長クラスに取り立てられる

モラン

　臨時旅団長に取り立てられる

ミルー

　ボナパルトに逆らってベドウィンに殺される

ラサール

　戦隊長

ラップ、サヴァリ、クレモン

　ドゼの副官

マレム・ヤコブ

　エジプトのコプト（キリスト教徒）。「マレム」はキリスト教者における尊称。ドゼに心酔している

ドノン

　画家

【ドゼ師団の敵】

マムルーク二大巨頭

　イブラヒム・ベイ（→ピラミッドの戦いの後、シリアへ逃亡）

　ムラド・ベイ（決してあきらめない）

ハッサン・ベイ

　マムルーク。ムラド・ベイの要請で共にドゼ師団と戦う

イギリス海軍

トルコ軍

武装農民。「ファラヒン」は農民だが、このお話では、武装農民を「ファラヒン」と呼ぶこともあります

メッカから来た狂信的なアラブ人（メカン）

【その他】

モロー

　旧ライン・モーゼル軍総司令官。ドゼは彼を買っていない

サン＝シル

　同軍の将軍。ドゼの親友

ブリュイ

　エジプト遠征海軍総司令官、提督。

　アブキール海戦でネルソンの海軍に殺される

【架空の人物】

ジャン

　旧イタリア軍兵士。弟がボナパルトを庇って死んだ

アンリ

　旧ライン・モーゼル軍兵士。ジャンの弟に似ている

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●上陸地マラブーの浜、アレクサンドリア、アブキールとカイロとの位置関係。ロゼッタストーンで有名なロゼッタも載せておきました

https://kakuyomu.jp/users/serimomo/news/16817330658883138638

●デルタ地帯の地図。ドゼ師団が経由したユセフ運河を中心にしています。セディマンもここに

https://kakuyomu.jp/users/serimomo/news/16817330656997336212