体育大会準備

「あー、寝みぃ、、、、」

「、、、、、、、、、、」

「ふ、2人とも大丈夫、、?」

「えぇ、、、まだ大丈夫ですよ、、、」

「、、、、、、、、、、」

 放課後の生徒会室で陽介、太陽、とわの3人で体育大会関連の事務処理をしていたがとわ以外の2人はすでに限界に近かった。

 騎馬戦とチアダンスの実行を聞いてから1週間がたっていた。

 この1週間陽介と太陽は毎日校門が閉まる時間までやった後も家で夜遅くまでやっていた。

 そんな生活を1週間も続けていれば身体的にも精神的にも厳しいのは必然であった。

 

「そ、そうあまり無理はしないようにね、、」

「はい、、」

「、、、、」


 陽介はとわに心配をかけないように返事をしたがそれ以上に太陽は返事もできないほど体はとうに限界を迎えている様子だった。

 

「た、大変だーーーーー!」

「ど、どうしたんですか?!」


 その日の放課後、日和以外の生徒会メンバーで事務処理をしていたら突然生徒会室の扉バンッと開かれた。


「チアに出る人が競技種目の関係でメンバーが3人足りなくなっちゃったんだよ!」

「え?それかなりやばくない?あと2週間しかないよ!」

「そうなんだよ!私は助っ人として出るけどあと2人でれる人を探さないと!出れる人いない?!」


 事態の深刻さに驚いたとわの言動に日和はさらにあわあわとしだした。


「ひーちゃんごめんね、出たい気持ちは山々なんだけど仕事もあって出れないかな、、」

「ううん、とわちゃん大丈夫だよ。萌香ちゃんと穂乃果ちゃんは出れそう?」

「ご、ごめんなさい、、、私そういうのは苦手で、、、本当にごめんなさい、、」

「わ、私もちょと、、、ごめんなさい。」

「ううん、2人とも気にしなくて大丈夫だよ。こっちこそごめんね。無茶な提案を通してもらっていたんだもん、、できなくてもしょうがないよね、、、、、、」


 申し訳なさそうに答える萌香と穂乃果に大丈夫だと日和は笑顔で返事をしていたがそれは諦めの笑みも含まれていた。


「「「、、、、、、、、、、」」」


 変わらない現状に誰も良い案が無いのか口を開けず生徒会室は暗い雰囲気になっていた。


「あの、、ひとつ提案があるのですが、、」


 この雰囲気の中口を開いたのは陽介だったが自信無さげな様子だった。

 全員が陽介に良い案が出る期待と自信が無いことに不安がる目線が向いていた。


「ど、どんな案なの、、?」

「それは僕がチアのメンバーとして出ることです!」


 さっきの表情とは打って変わって力強く陽介は言い放った。

 しかし、陽介の力強い宣言とは裏腹に生徒会室は依然と誰も口を開かない雰囲気だった。

 やらかしたと陽介は焦ってオドオドとしていた時


「陽介君、それはちょっと、、、色々と難しいんじゃn」

「ブッっ」


 とわが苦笑いしながら話そうとした中、いきなり太陽が笑いを堪えられなかったように吹き出した。


「わっはっはー、陽介お前面白いな」

「あ、ありがとうございます、、?」


 クールな雰囲気を無視した大きな笑い声に太陽に陽介はどう対応すればいいかわからなかった。


「陽介がそういうなら俺も覚悟を決めるか、、、俺もチアに参加してやるよ!」

「「「!?」」」


 





 


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