サイン

勝利だギューちゃん

第1話

「サインください」


いつの頃からか、サインを求められるようになった。

自分には無縁と思っていた。


小さいころはミーハーで、よくサインをもらっていた。

必ず、〇〇くんへと、書いてもらっていた。

特別な感じがするからだ。


有名人のサインが、自宅にはたくさんある。

壁一面に飾ってある。


まるで、老舗の料理屋みたいだ。


そして、いつしか自分がサインをする立場になった。

求められたときは、基本的には応じている。

その際には、相手の名前を書いている。


〇〇さんへと・・・


これは転売防止のためだ。


「サインください」

今日も求められて書いている。


でも、考えて固まるのに時間がかかった。


そして思う。


『サインの習慣は、いつだれがどこで、始めたんだろう?』


ちなみに、「私はまだ未熟ですので」と、本来は裏になる白い所に書くようになったというのは、デマらしい。


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サイン 勝利だギューちゃん @tetsumusuhaarisu

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