■ 215 ■ ラジィを取り巻く神様についての解説
続きましては神様紹介です。全ての神は天使が臨界(存在世界が層転移し、神の領域へ移行すること)して発生しているのですが、条件として、
1.同じ神は発生しない
2.神が操る魔術はその天使の知識と常識の影響を受ける。
3.天使がそれを苦しみだと心底思わない限りは、それから人類を救う神になれない。
4.天使が受けた苦しみが多くの人類にとっても苦しみでないと、それから人類を救う神になれない。
というような縛りが存在しています。
よって、天使が狙ってこういう神になりたい、という方向を目指すのはほぼ不可能です。
その結果として、人類を救うつもりがなんか逆に人類を苦しめるみたいなミスマッチが発生することも稀によくあります。
また太古の神の中には既にその魔術が時代遅れすぎてその存在が忘れられているものもあったり。
しかも天使自身が自分たちのことを何一つ知らないまま世界に産み落とされるので、神とは天使が成ったもの、という事実を直前まで知らないまま神になる事もザラ。人が後付けした変な伝承などに影響を受けて、意味もなく神秘的っぽい変化を遂げてから神になったり変な儀式を要求したり変な宗教的制約や縛りを求めたりすることも稀にあります。
また、新たな神が臨界すると、その苦しみから何を優先しても救われたいと思っている魔力持ち人類の脳裏に聖句が閃くので、新たな神の存在はそうやって自動的に世界に周知される仕様となっています。
そんなこんなで歴代天使がその使命として全身全霊で産み出したトンデモ神たちの羅列、はっじまっるよー。
※なお、作中で混用していますが臨界と降臨は同じ意味です。
天使視点だと境界を超えて神に至るので臨界、人間視点だと新たな神がこの世に現れるので降臨という認識になります。
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特徴:極めて高い汎用性
対価:身体強化以外は他人のためにしか魔術を使えない
聖句:「
主人公ラジィが信奉する、四大神教の中ではもっとも新しい神派。家というか生活圏を守る母親の神様。
特筆すべきは内部に十も宗派があるその利便性であり、出来ないことは殆どないというぐらいに様々な魔術が使用可能。
その一方で戦闘能力は四大神教中最低どころか、神様全体から見てもかなり低い。ただこの神派一つで文化的な生活全般を向上できるとあって、シヴェル大陸を制覇した汎用性の鬼。
本拠地は南半球シヴェル大陸にある、
お前たちはそうやっていつもいつもクソ下らねぇ支配欲だの征服欲だの何だのを振りかざし戦って殺し合ってばかりいてふざけんな! という男連中に対するお母様がたの怒りと苦しみに天使が応えて臨界した、殺し合いを憎む神。
なのですがその神の力をも使用して人は戦場へと向かうのです。愚かしい話ですね。
■
特徴:総合的なバランスの良さ
対価:自ら輝けないと出力が減衰する
聖句:「虚なる大空、輝ける日輪。天と地の狭間にまします
主人公の相棒フィンが信奉する、四大宗教の中では二番目に新しい神派。世界を遍く照らす覇者の神様。
四つの
とまあ、
強いリーダーがいない世界に絶望し、足を引っ張り合う衆愚に絶望した天使が臨界した、支配者の神。
なので自ら輝けない者は加護が授かりにくいという、ある意味
■
特徴:魔力持ちでなくても身体強化が可能
対価:
聖句:まだ出てきてない。
現在もっとも信者が多い、国際組織冒険者ギルドが崇める神。
本来魔力を持っていない者でもこの神派を崇めれば魔力を授かり、身体強化が出来るようになる、というのが最大の特徴であり、それ故に庶民からは凄まじい人気を誇る。
とりあえず何も出来ない手に職が無い奴は冒険者になっとけ、というレベルであり、同時にもっとも多くの信者の屍を積み重ねてきた神でもある。
魔獣に押し込められる閉塞の苦しみを厭い、自由と未知を求める祈りに応じて天使が臨界した、探求の神。
で、あるが故に街に閉じこもっているような連中は一切その庇護を受けることが出来ず、神が定めた課題(主にフィールドワーク)をこなさない=街から出ない者はその恩恵に預かることが出来ない。
なお、魔力持ちでない連中に与える魔力をどこから捻出しているかというと、そうやって野生に出た信者がその自然環境からマナ(自然魔力)を吸収し、それを神に送ることで神は高ランク持ちに身体強化を貸与することができるという仕組み。
要するに野に出る人がいなくなると機能しなくなるので、その為のクエスト制というわけである。
FからSまであるランクに従い身体強化の恩恵に預かれるが、Fランクは一切加護を貰えないため、魔獣に抗せずFランクでくたばる冒険者は後を絶たない。
それでもこの神派が四大神教に数えられるのは、唯一只人に直接的な力を与えてくれる神様だからですね。
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特徴:身体強化係数が並み居る神の中でもトップクラス
対価:常在戦場の誓いを立てた武器を手放すと魔術が使えなくなる
聖句:「之が示すは幾多の研鑽、此処に示すは弛まぬ修練。 大死を超えて大活至らば、刃砕けど折れぬが道理。道を切り開け、万夫不当の無銘の刃よ」
自分たちが負けるのは武装が貧弱なせいだ、という小国の戦士たちの嘆きと苦しみに応えて天使が臨界した、資源なき国の為の神。
敵に負けるのは度胸や技術がないからじゃない、武器が脆いからだ、という嘆きに応えているため、武器を手に持たない者は軟弱者と切り捨てられ一切の恩恵に預かれない。そのせいもあり、誓いを立てた武器が破壊されるまでひたすら前進制圧を信者に強要する、まさに戦神である。
なお武器が破壊された後に次の武器に誓いを立てるのは一瞬で終わる(儀式とかはなく内心の決意で決まる)ため、もし武器が破壊されたなら次に握るのはそこいらの石ころでも魔術を発動可能。無論、その後は面倒なことになるが。
武器を取り落とすと身体強化すら解除される、という特性が、現在の貴族の決闘では相手の武器を落とせば勝ち、という文化に繋がっている。
その対価ゆえに魔力を持たぬ者でも武器を奪えば魔力持ちを抑制できる、というのも支配階級には好都合であり、優秀な庶民出自の魔術師が貴族として爵位を授かる際にはこの
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特徴:遠近ともに戦える高い殺傷能力
対価:特にないが、術者にも引火するので扱い注意
聖句:「汝は人を愛する肉の子、人に温もりを届ける
現存する神の中ではトップクラスに歴史のある、由緒ある神派。
聖句に全てが現れており、古代における日常生活の補佐と対魔獣戦での高火力を兼ね備えていて、生活の範囲が狭い大昔からすると極めて利便性の高い神だった。
現在では
一方で火が効かない魔獣には手も足も出ず、水中ではほぼ無力になるが、そこまで問題になることはないのでやっぱり使いやすい神様である。
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特徴:大地を操るという、人の生活に密接した公共性
対価:土の上以外では魔術が弱まる
聖句:「土の潤いに緑は芽吹き、土の温もりに産声唄う。土の連なりは山河となりて、土の重なりに社は会する。おお人よその立つ土に祈れよ、我ら等しく大地の仔なれば」
権力者たちの権威を支えるために土木作業で使い捨てられる奴隷たちの苦しみに応えて天使が臨界した、人の営みにおける力仕事を代替する神。
建物を作る、畑を耕すという、人の生活のもっとも基本となる力仕事をほぼ代替できることもあり、一般人からのその人気は随一である。
また質量を利用した投擲魔術なども魔獣退治には有用であり、庶民出身の魔術師なら困ったら
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特徴:高い火力と治癒力を兼ね備えた大出力
対価:魔術の出力をほぼ絞れない一発屋
聖句:まだ出てきてない。
河の洪水や火山の噴火といった、大蛇にたとえられる災害の苦しみに応えて天使が臨界した、自然災害と蛇を模す神。
大蛇の恐怖にたとえられる自然と、動物としての蛇の神秘性を取り込んでおり(天使の知識の中で蛇という単語がその両方に結び付いていたので)、災害を相殺するための大出力魔術と、肉体の新生という治癒力を併せ持っているのだが――とにもかくにもモチーフのせいで出力が絞りにくく連射が不可能という使いにくさで人気があまりない神派である。このため現在の
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特徴:航海における不足を全て補える安全性
対価:海上以外では出力が低下する
聖句:「汝、全てを懐く者よ。汝、全てを呑み込む者よ。汝、帆柱を折る者よ。汝、豊穣を運ぶ者よ。沈め、なずさえ、砕け、富ませ。四海の恵よ、三面六臂に氾濫せよ」
荒波に揉まれて海の藻屑となる船乗りの苦しみに天使が応えて臨界した、航海の神。
海そのものの体現ではなく、人という視点を通して得た海を司る神であるので、その在り方は水上における
海に落ちた人や者を浮かす、食糧の腐敗を防ぐ、神殿で鼠や害虫、レモラを追い払うなどとにかく安全な航海には欠かせない魔術師なのだが――
当然どれだけ生活を保障して貰っても海の上に延々あり続ける生活ってのは、豪華客船などないこのご時世、ストレスが滅茶苦茶たまるわけで。
そういった事情もあり需要が無茶苦茶あるのに供給が少ないという、
ただこの海洋貿易時代における
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特徴:国盗りに対して凄まじい暴威を誇る制圧力
対価:国を興すための戦い以外では出力が低下する。氏族八百八人の縛りがある。
聖句:「我ら大地に蒔かれし竜骨、
自らの国を持たなかったスパルトイという民族の、周囲の大国に虐げられる苦しみに応えて天使が臨界した、建国のための神。
そこそこ歴史ある神なのだが、珍しく魔獣と戦うことが概念として含まれていない。また天使自体の知識もかなり狭かったようで、実質的にスパルトイの民=現リュキア氏族の為の限定神である。
自らの国を獲得するための神であり、八百八人がそれに特化しているため治安維持の性能は極めて低いなど、融通が利かない神の不便さが如実に表われている。
それでもリュキア氏族にとってこの神は初めて自分たちの国を興したという誇りであり、揺るぎない信仰となっているのだ。
まあそれが人種差別的なリュキアという国を作り上げてしまったわけですがね。
上位百八人は建国後も国を守って生きたため、国防にも高い適性を持っている。
なお、厳密には最上位八席を除いた八百人の総合的な実力にはそこまで大きな差は存在しない。ただ建国のためにしか下位七百人は真価を発揮できないため、そのせいで現在は弱席扱いされているだけである。一度リュキアという国が滅びれば、この
■
特徴:魔獣の肉体と
対価:魔獣の心臓を食う必要がある、いずれ魔獣の凶暴性に支配され理性を失う、
聖句:「我は毒にして人の罪なり。毒を制する力に焦れて心を喰らいし罪の証なり。贖罪のために魔を駆逐する、人ならざりし異形なり」
禁忌の神。
ノクティルカの民の力の源であるが、同時にノクティルカを滅ぼしかねない危険な神派でもある。
魔獣の心臓を喰らうことで魔獣の力を取り込めるという特性は極めて多種多様な魔術を人類にもたらしてくれるが、いずれ魔獣の凶暴性に支配され理性を失うことが確定しているという、どこをどう見ても人類を利する力とは言いがたく、これを神に呪われたと評する者もいるほど。
その危険性のため、
ティナの予想では礎とは天使の継承であり、最初の礎は天使の心臓を喰らってその力を得た、と考えられている。
その予想が正解かはさておき、現実としてノクティルカ一族は国のため民のため、その生涯をただ礎を継承することだけに費やさねばならないのは、まさに罪の証と言えるかもしれない。
■
特徴:魔術が生きて自律思考するという魔術の自動化
対価:一発限りのリセマラ不可能な獣魔ガチャ
聖句:「我ら双身にして一心、双心にして一身。牙持つ人にして愛抱く獣。人に害為す魔を駆逐せよ、神に愛されし比翼の使徒よ」
手塩にかけて育てた猟犬や騎獣を失う悲しみと嘆きに天使が応えて臨界した、狩人の友人としての神。
獣魔は厳密に言うと人工聖霊の延長上の技術なのだが自律思考可能などの極めて高い性能を誇り、その上術者も授かった獣魔の肉体を再現できて身体強化も強めという、かなりいいとこ取りの魔術である。
が、
要するにどういう魔術師になるかを自分で選べないわけで、これ程の不便と引き替えだからこそ獣魔は卓越した性能を与えられているわけである。
ガレスはかなりの当たりを引いたから
ただ、ピジョンも魔ダニも役に立たないどころか唯一無二の、戦況をひっくり返せる素養を備えているように、無能な獣魔を授かることは絶対にないのもまた事実。
とはいえやっぱり自分で使う魔術を選べないのは致命的な欠点ですよね。
■
特徴:武器の加工に優れる生産技術向上
対価:身体強化すら武器の製造時にしか発動しない専門職
聖句:まだ出てきてない。
貧弱な武器を与えられて戦場に送られる兵士を見守るしかない鍛冶師の苦しみに応じて天使が臨界した、鍛冶の神。
ガチガチの支援職であり、その信者の大半はドワーフ鍛冶師という、ドワーフ専門みたいな神様だけど、
まあドワーフ以外が信仰していいことある? みたいな部分もありますが。
■
特徴:桁外れの再生能力と身体強化能力
対価:上記を発動するためには生け贄が必要
聖句:「主よ、この身を捧げます。肉も、臓腑も、血の一滴すらも余さず愛しき
その身一つを武器にして魔獣の討伐に向かう愛しき人をただ見送るしかない弱者の嘆きに応じて天使が臨界した、献身の神。
魔術師一人の死が現在よりも遙かに重く、戦士一人一人がより広大な人類圏の安全を担っていた時代に求められた古い神で、只人が奇跡の力を発揮できる数少ない神派である。
とはいえその方向は
そのため、生け贄となる側にも重い制約があり、思考が同じ方向を向いている仲間による自死でないと、生け贄として効果が発揮されない。
グラナはその重い問題を、「家族を麻薬中毒にして散々苦しませ、そこから解放できるのは自分だけだと囁き誤認させる」ことでクリアしていた。
神の魔術はこういう、その当時の人間には予想も付かない横道じみた使い方ができるので色々危険、という象徴みたいな神様である。
ちなみに戦闘系魔術としては「生け贄の肉体を
■仮称、
特徴:どこにでも呼べばゼルが現れる
対価:ゼルしか現れないし、周囲に大人がいない、魔獣に襲われている子供にしか呼べない
聖句:死にたくないと望む子供の渇望(定型文がない。そもそも発声も不要)
大人が魔獣に食い殺され、子供だけになってしまった環境において、魔獣に囲まれながらも死にたくないと願ったゼルとその友人たちの嘆きに応えてゼルが臨界した、子供の為の守護神。
ゼルの知る世界と知識があまりに狭すぎたため、大人の魔術師として構築されたゼルが身体強化で魔獣を殴り殺すだけの神となった。その為身体強化レベルは並み居る神の中でも最上位に近い。
子供の助けを求める声に応じてどこにでもゼルが構築され、その膂力で以て魔獣と戦い子供を助けるという、アンパンマンみたいな存在。
ただ、そのあまりにショボすぎる機能だけでは神臓がスペックを持て余したため、天使弾という最凶武装がゼルに取り付けられることとなった。
この天使弾は生物の肉体に撃ち込まれると対象を強制的に臨界させることができるが、天使以外には神になれないため必ず自壊するという必殺確殺の魔獣殺しである(いや人も動物も殺せるが)。
長い
■
特徴:一人で複数の戦力を操る面制圧力
対価:若干身体強化係数が低め、また傀儡の制御に意識を割かれることが多い
聖句:まだ出てきてない。
戦力不足により劣勢と苦戦を強いられる指揮官の苦しみと嘆きに応じて天使が臨界した、軍隊の神。
人工聖霊を物質に宿らせて擬似的な個体を作り出し戦力として操る、人形使いのような魔術を得意とする。
ゴーレムの材料は自立できるなら何でも良く、一般的には土を利用したゴーレムが多用されるが、専用の武装人形を作成し、それを操って戦う
なお完全に頭のイカレた例ではあるが、自分好みの外見をしたフレッシュゴーレムを作成し
もっとも、よほど卓越した
■
特徴:魔力が続く限り維持される擬似的な不死
対価:魔力切れの前に栄養を補給しないとそのまま死ぬ
聖句:まだ出てきてない。
万人に共通する飢えの苦しみから人々を救うために天使が臨界した、空腹の神。
飢えて行動できないために食事を得られず更に飢える、という悪循環から逃れるため、魔力を肉体の維持に充て、その間に食糧を得ることで饑餓から脱却する、というのが本来の使い方。
一時的に肉体が完全な状態に戻るため、飢えた人間がいきなり固形物を食べると消化吸収できなくて死ぬという問題も回避可能。というか腐った食べ物からも問題なく栄養だけを抽出できてお腹も壊さないし後遺症も(栄養が足りてれば)残らない、という生存に関してはかなり強力な神である。
問題は本当に一切食べられるものがない場合は完全に詰んでしまうという点で、こればっかりは物質を生み出せない【
肉体維持のための栄養が含まれているならどんなものでも食べられるわけだが――味が改善されるわけじゃないので腐った食糧を食べるには(害がないと分かっていても)かなり勇気がいるし、絵面が悪いので忌避されがちなのは大いなる難点である。
なお前述の通り
■
特徴:最下級の魔術師でも神殿を作成できる
対価:神殿作成のみに特化しているため、身体強化係数が低め
聖句:まだ出てきてない。
魔獣の田畑や住居部への度重なる侵入に苦しめられた民の祈りに応じて天使が臨界した、結界の神。
とにかく場を神殿化することに特化しており、高い防御力と他の魔術師への支援効果が特徴。
また神殿の外から飛んでくる魔術を呪い返しの要領で反射したりも可能で、(あくまでカウンターとしてだが)攻防一体みたいな戦い方もできる。
良くも悪くも場の支援に特化しているため、自分が前に出て戦うことは想定していない(というか前に出て倒れたら神殿が消えてしまう)ので、身体強化はあらゆる神派の中でも最低に近いレベル。
コルナールは
■
特徴:歌に伝搬して効果が波及する有効範囲の広さ
対価:音が聞こえない相手には通用しない
聖句:実質、歌の内容が聖句
戦場に向かう戦士たちを見送ることしかできない弱者の嘆きに応じて天使が臨界した、応援の神。
神の降臨にいたるまでの流れがほぼ
この歌が貴方の力となりますように、という願いが歌に乗せて放たれる、基本的には支援職だが音を聞ける相手には
もし全世界的に声を届ける手段があるなら世界全体を魔術の発動環境下に置くことができる伝搬性が何よりの強み。
なので
難点は、
■
特徴:視線を合わせるだけで魔術を浸透できる浸透性
対価:見えない物に対しては影響を与えられない。授かる魔眼を選べない。
聖句:ない。(視野だけで完結しているため)
声を出せない障害を負ったものの苦しみに応じて天使が臨界した、目視の神。一般的なファンタジーにおける魔眼使いに相当。
目の動きだけで魔術発動が完結しており、首から上さえ動けば魔術師として活動可能という、肉体のハンデを無視した活躍が可能なことが最大の強み。
問題は目だけで制御が完結しているため、ふとしたことで魔術が暴発してしまう危険性が高いこと。
また、瞳術には極めて強い相性があり、どの魔術効果を神から授かるかは割と運が絡むという
オクレーシアは二つの効果を持つ魔眼を
■
特徴:
対価:運とは相対的な概念である為、別の誰かがババを押しつけられる
聖句:「歪に組まれし世界の歯車、貴方の怒りに応えましょう。傲慢の塔を砕き堕として世界を平らに均しましょう。全ての者に等しき希望を。遍く人に無限の未来を」
人の生き死にや将来が覆しようのない運で決定される苦しみに応じてラジィが臨界することになる、確率の神。
現在を含む未来を可能性事象として捉え、術者にとって最も都合のいい事象を顕在化して引き寄せるという、言わば運命の依怙贔屓を強引に実現させる理不尽すぎる神。
この神が臨界降臨すると人の努力の一切が意味を成さなくなり、全てが運不運で片付けられる不幸合戦に人々が終始し、結果として人の世を滅茶苦茶に破壊してしまうという危険な存在。
だがラジィを、何より今を生きる人類を苦しめているのが運(主に出生運)であることは疑いない事実である。
よってラジィがこのまま神にならず死んだとしても、今後生まれてくる如何なる天使もこの
これを解決する方法は生まれにも育ちにもよらず努力が正当に評価されるほどに社会が成熟する(身分差による格差をなくす)ことだが、現実的にはほぼ不可能だろう。
現時点ではラジィは人としてこの
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