馬鹿舌
タルト上のフルーツはつやつやと光沢を放ち
それはまるでプラスチック製のレプリカのようですらあった
フォークで一口大に切り分けると
こつ、と底の硬い
何度か刺し、やっとのことで本体から
皿とタルトの間に、フォークをそっと
フォークの首元までをくちびるで包み込み、ゆっくりと離して吸引する
少しだけ、フォークにクリームが残った
いったんは
イチゴのさわやかな酸味、クリームの甘味
さくさくとした
それらがまざりあって、
「
こってり料理で調教された僕の味覚では
細部まで描写することはできない
何を食べても、ただ
タルトを作るまでの過程なんて知らない
パティシエの血の
イチゴ農家の自然との闘いも
品種改良の工夫も
販売店の品質管理の苦労も
何も知らずにただ「
数秒で
今日も
LOVE & PEACE こばなし @anima369
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