情景と重ねた心理描写が残酷なほどに美しく、何度も心臓を鷲摑みにされていた。余計なものが一つもなかった。足りないものも一つもなかった。完成され過ぎた作品。読後の感想を漏らすことすら烏滸がましいとさえ思えてしまう。それでもこの作品のすごさを誰かに伝えたくて、知って欲しくて、今もこうして書かずにはいられない。
自身にコンプレックスを抱えた主人公事故で顔に大きな傷を負った綺麗だった彼女彼女たちが世話する事になった教室の後ろの水槽を泳ぐ魚たち心を通わせた二人の行く末は情景と心情の描写が丁寧かつ繊細。読んでいると頭に彼女達の姿が浮かびます。書きたい事は沢山有りますが、あえて書きません。ぜひ読んで、感じて欲しい。