第3話 与太郎と剣と街


宿に入ってから、「やっぱ剣とかあったほうがいんじゃまいか?」と思いはじめた。冒険者ギルドで皆なんらかの武器を持っていた感じだったのだ。


宿で武器屋をきいてみた。どこがおすすめなのか?、値段ってどのくらいからなのか?、店の場所とか。




「ちぃーっす?」と、武器屋の開け放しの入り口から中に入ってみる。

こわいおっさんがいるのが定番とかなのだが・・

・・・

「ちぃーっす?!」

・・・・・

まぁいい。店内を見て回ろう、、、ってほど広くはないけど。あれこれ手にとってみてみる。中古品多し?

まぁ、初心者なので中古でいいよね?


・・・

「与太郎、なんかよさ気なのある?」

と懐から首だけだしてる与太郎に聞いてみる。

与太郎は俺の目を見て、ひょいと懐から飛び出すと、てこてこと中古剣がいっぱいぶっさしてある傘立てみたいなところに行く。で、俺を見る。

言ってくれてもいいのに?と思いつつ、剣立て?wの中を漁る。


お?

一番古く、ぼろったちく見える剣。

「年代物だな?・・・これか?」

(そーです)

ふーん?


その剣を持って、カウンターの奥の開けっ放しのドアの奥に向かって叫ぶ

「おっちゃーん!これくださーい!!」

多分おっちゃんでいいよね?


「はぁーい!いますぐにぃー!」

おばさん?おねいさん?の声!!!

イレギュラー発生!!イレギュラー発生!!どーしよー!美人でわかめのおねいさんだったらっつ!!!



うん、

わかってた。

ごぶ・・・じゃなくって、なんだっけ、ほら、ど、どれみ?、いやどらーふ?、、、、ドワーフでした。


どんきゅっどん!をSDにした感じ?髭無いよ?

うん、どー思えばいいんだろう?

と思案していると、


「えっと??何か?買い物だったのでは?」

どねぃさん(どわーふねーさん)が言う。


「あ、そーっす。これください」

と剣を差し出す。


「はぁ、なぜ、これを?」

「いや、たいして理由ないっすけど、よさ気だった?やすそうだし!」

まぁ、そんなところなんでしょうねぇ、とかつぶやいてるどねいさん。


ひとまず剣の金を支払う。さきほどの獲物の代金の1割程度。安くはなかったかな。

「で、これ、研いでくれますか?」俺

「・・・うーん、、、、研いでも、、、」ど

「??なにか??」


「・・・これ、正統な持ち主だと認められたら、勝手に最高・最適の状態になってくれるんです」

「おお!!全自動剣!!それは便利だっつ!!」

「いや、だから、正統な持ち主と剣が認めたら、ですよ?、めったに無いことですけどね?」


「どーやってわかるんですか?」

「使ってると、勝手にそーなるそうです?」

知らんのかい!!


「いえね、これ、最後の持ち主が私の生まれる前に手放したので、私は実際には知らないんですよ。」

「・・・まーいっか。とりあえず使っててみます。だめだったら他の買いに来ますんで」

と店を後にする。


店出る時に、ポーションとかあるけどどうします?とか聞かれたけど、俺なんか最近は怪我してもすぐ治っちゃうんだよねー。って言うと、必要ないですね、と、ふつーに少しがっかりしていた様子。

俺みたいな体質多いのかな?



宿に戻って一階で食事して、与太郎にも食べさせた。

食堂で宿の人が銭湯あるというので行ってみる。犬は入れないそうなので、部屋でお留守番。


通りを奥に向かって歩く。市場のあった方向だ。

通りを挟んで向かい側の路地を入ると、すぐに銭湯があった。日本の昔ながらの銭湯くらいの大きさ。

勿論のれんとかかかっていないし?



夕方なんで混んでいた。

脱衣場はロッカールームみたい?かごだけど。

銭湯の人がかごを片付けたりして、脱衣所にいる。警備員を兼ねているんだろう。


風呂場は、湯船は人が浸かるようにあり、これは日本とかと一緒。で、洗い場というか、幾つかでっかい水桶があって、壁から樋がでてて水が桶に落ちている。その水を汲んで使うというわけだな?


石鹸は番台でもらえた。手ぬぐいは番台で貸してくれた。

なので、身一丁で風呂に入りに来られるわけだ。賢いな−。



さっぱりしたので早めに出た。混んでるんで、ひとと話もできない感じ。今度はもっと早く来よう。

一応訊くと、与太郎も一緒に入れた。なんかいいの?って訊いちゃったけど、風呂桶に入る前によく洗ってよく流してなー、って言われただけだった。明日は連れてこよ!


帰り道、さっぱりしたのでより一層のんびり歩いていたら仕立て屋が目に入った。

あ、、、


ちりーん♪


「いらっしゃませー」


俺はこんにちはーといいながら入り、声の主を探した。

奥のミシンの影にいた。


そのおばはんと少々話す。

少し呆れられたが、できないことはない、ということでたのんだ。

あの、獲物玉を包むほどの風呂敷がほしいと思ったのだ。重量もあるので、結構頑丈な布でなければならない。が、あまし重くてもなぁ?


おばはんとの小いっときの協議で、魔獣の蜘蛛の糸で織った布なら頑丈だからできるんじゃね?わからんけど?みたいなおばはん。

んじゃためしてみるかも?

と、俺。


ホントは50m四方のがほしかったが、30にしといた。一気に大量だとギルドがうるさいと思い出したのだ。

でもちまちま持って来るのもめんどいので、間をとって30くらいがいいかも?。どこの間?

代金結構かかるようなので、明日明後日と森に入って良さそうなのを獲ってくることにした。

与太郎ノ活躍期待ス!



結果、この間の半分程度を2日で獲得♪

前回は4−5日くらいかかったかな?内蔵捨ててても、一部肉が傷んでたものがあったようだ。

でも今回はダイジョブだろう!きっと!!


前回は何もしらずにゴブとかも持ってきたけど、今回は食える獲物だけにできたし!

だって与太郎が(ゴブもまずいけど食えます)とか言うんだもん。狼基準と人間基準が違うって気づかなかったね!


今回の獲物玉は、、、やっぱ入らんかったわw

ギルド入り口で悩んでたら、出てきた冒険者が俺をみて一瞬ビクッとしたけど、「裏口あるぜ?買い取りだろ?」って連れてってくれた。裏口は搬入口みたいになってて、今回の得物玉は転がせば通れた。うん、これが限度だねっ!!


で、

前回貰ったお金入れる革袋と今回貰ったお金の革袋を見て、懐にはいらんなぁ、どーしよ?

って思っていたら、

マジックバックを進められ、ギルドでも売っているってんで買った。所持金の半分なくなった。

流石に獲物は入らない。水と食事1−2回分、お金、ポーションみたいな小さいものを入れるだけのものらしい。


「それ以上は、自分で頑張ってストレージの魔法を使えるようになるしか無いですね」

と受付のおねーさん。

訊くと、魔法の講習、武器を使った闘いの講習はギルドでもやっているという。

うん、参加だな!。明日のを予約。そのとき、犬は?犬は講習受けられるの?と訊いたら、

「・・・人語を解するのですか?」

「一応、話はしますけど・・」

おねーさんは結構悩んで、結局上の人に訊きに行った。


「とりあえず参加させてみてください。わかるようだったらそのまま続行ということで」

ということになった。

なんか、犬の参加というか、人間以外の参加ははじめてらしい!。誇らしい♪



(4/7現在 不定期更新になります。どうか見捨てず宜しく居願いいたします!)

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