第5話 約束

ーー11ーーーーーーーーーーーーーーーー


なにか、変な理由で エリザベトを

ふってしまったと、落ち込みつつ


「なんか 家の事情で結婚とか

マジありえんわ」


と、頬杖をつき モルグンの

家の前で、たたずんでいると


「今日は 瞬間移動は

使えないよ」


黒猫が、見かねて 教える。


「魔力消費が 激しいから

彼女の場合だと 1日2回

ぐらいが限度じゃない

かな」


ため息を、吐くように

説明する。


「そうなんだ

悪い事しちゃったかな」


それを、聞いて


「おいおい君は魔王らしく

ないな

どこかで 人格が変わったのか」


本質を、見抜かれ たじろぐ

ライナー

やっぱりと言った顔をする

黒猫


「モルグンは ああ見えて

弱い魔女だから 助けに

なって欲しい」


「うん そうだな」


「男と男の 約束だからな」


「おう わかってるって」


そうこうしていると

夕方に、なり


「あら 待っていてくれたの」


モルグンが、帰宅する。


「ちょっと 黒猫と

長話を しちまって」


「うん そうだな」


顔を、見合って笑いあう。


「な~に なんの話を

してたの」


ニコニコしながら

モルグンが聞く


「内緒だよ

男同士の なぁ」


ライナーが、そう言うと

無言で 頷く黒猫。


「それじゃ またな」


ライナーは 軽く右手を

挙げ、走りだす


「ちょっと 待ってよ」


モルグンは、止めるが

走り去ってゆく。


「もうっ」


少し、むくれるような顔を

見せ、すぐ 爽やかな笑顔に

なる。


「また 逢いましょ

わたしの勇者様」


ライナーが、家に帰る頃には

あたりは、真っ暗で


「ただいまー」


「ちょっと ナニをしてたの」


帰るなり、メイナの尋問が

はじまる


「とほー」


「なんなのよ それは」


言葉を、あびせかけてくるメイナと

対称的に、眠い目を こすり

寝るモードに、入っているニパ


「ニパも なんとか言って

ぜーったい 女つくってた

んだわ」


ギクッと、なる ライナー


「図星ね」


「図星だわ ふぁ~」


「違う 人を歩く性器みたい

に言うな」


腕組みする メイナ


「どうだか あとで

ちゃんと確認 させて

もらいます」


ニヤリと笑うが、目が

笑っていない。


「あたいも そのあと

確認しましゅ」


ニパも、負けじと そう

言うので


「今夜も 寝れそうに

ないな」


ライナーは、昼間に作った

料理を ほおばりながら

つぶやく


(もし 姫から手紙が

来たら 厄介な事に

なりそうだな

まぁ 来ないとは

思うが)


ライナーが、冷めた料理を

食べながら ニヤニヤして

いるのを、メイナは 見逃さない。


そして、夜も更け

小一時間たち

みんなが、寝静まっている頃。

例の ごとく、ムクッと

起き上がるライナー


気がつくと、ポルムの教会前に

立っている。


「う~ん またかよ」


そう言い、帰ろうとすると

教会のトビラが、不快な音を

たて 開く。


「また 来ちゃったみたいで

今から 帰ります」


中から、出て来たのがアズルだと

思い、そそくさと帰ろうとするが


「アズルは 西の戦線に かり

出され 不在だ」


中から、出てきたのは

ダークエルフだ。

でも、修道女の格好を

している。


「あの あなたは」


「わしは ヴィタネだ」


なにやら、エラそうな

ダークエルフだなと思い


「そうですか

おじゃまいたしました」


と、帰ろうと すると


「まぁ 待て

アズルには 固く守るよう

言われておったのじゃが

ちいと 中を あないいたす

こっちへ来い」


もう、厄介なニオイが

プンプンするし

微妙に、上から目線で

来るのが、気にくわない。


「なにを しておる

はよう中へ」


しぶしぶ、階段を2段のぼり

トビラの中へと 入る。

30人ほど、座れるベンチと

正面に、シンボルがある

だけの、実に シンプルな

造りと、なっている。


ガタッ


奥の方で、物音がする。


「ヒッ」


声を、あげたのは ダークエルフの

方だ。


「どうした ガタガタ 震えて」


ヴィタネの体は、ブルブルして

いる。

抑えきれなくなり、ライナーに

しがみつく。


「一人じゃ怖いの

お願いだから そばにいて

なんでも しますから」


ひどい怖がりように


「なにが 地下に あるんだ」


と、ストレートに 聞く


「ヒッ」


どうやら、答えたくはない

みたいだ。


「なんだろう

すごい気になる」


「どちらがですか」


胸を、見ているのを

さとられるライナー


「いや どっちも気になって」


フーッと、ため息を吐くヴィタネ


「いいわよ ただし夜明け

まで 一緒に いてくれるなら」


あくまでも、ビジネス臭を

させるヴィタネだが


「見るだけで 終わらないかも

しれない」


「イイわよ」


最初の印象と、だいぶ違う面を

見せるヴィタネ


「本当は こんな軽い

女じゃないの

今夜は たまたまだから」


「うん わかっているから」


小一時間後


ヴィタネは、安心しきり

深い睡眠へと、沈んでゆく。


「そろそろだな」


地下が、どうなっているのか

どうしても 知りたい。

起こさないように

細心の、注意を はらい

あゆみを進める。


「ここか」


下へと、伸びる階段。

真っ暗で、先が どうなって

いるのか 見えない。

燭台の、ろうそくを一本

手にして 階段を

下ってゆく。


ドアは1つ。

カギは、かかっていない

ようだ。

ゆっくりと、開けると

異臭がする。

かなり、中は広いが

荷物が、雑然と 置かれている。

奥の方、地面に箱らしき物が

あり、真っ白いクロスが

おおい隠すように、かけられ

ている。


「なんか あれっぽい」


慎重に、箱の前まで 進み

白いクロスに、手をかけ

ゆっくりと、引き上げると・・・


「なんコレ」


黒っぽい、小さい箱だが

横は、グルりと 鉄格子が

はめてあり

一見すると、ネズミでも飼う

ような感じに見えるが

よく見ると、中身は まったくの

別物だ。


「うわ きもちわる」


最初は、獣の毛が見えて

なにか動物の、剥製かと

思ったが そうではない

らしい。

なぜなら、今

目が、合ってしまって

いるからだ。


「ヒッ」



ーー12ーーーーーーーーーーーーーーーー


見ては、いけない物がある。

背筋が、スーッと 凍りつく。

そっと、剥ぎ取った 白い布を

かぶせようとすると


「おい」


檻の中から、声がする。

普通に、考えたら ありえない

事だ。

布を、かけようとする手が

止まる。


「やっと来たか おれの

カラダ」


ハッと、する ライナー

こいつは、魔王の首から

上の頭部だ。


「なにしてる

早く この中から出せ」


小さい箱の中で、醜い頭部が

跳ねている。


「見て しまったのですね」


背後から 声がして 振り返ると

くっつきそうなほど、そばに

ダークエルフが、立っている。


「ヒッ」


思わず、のけぞるライナー

その素早い動きに、ダークエルフも


「ギャッ !」


と、胸元に 手を ひらげ固くなる。


「おい おどかすなよ

ヴィタネ

心臓が 飛び出るかと

思ったぞ」


ホッと、胸を なで下ろす

ライナー


「すいません

この部屋は 怖くて

なかなか 一人では」


今にも、泣き出しそうな

彼女を、これ以上 責められず


「問題は こっちだよな」


先ほどより、こちらの

様子を、うかがっている生首が


「なんだ カラダは

乗っ取られちまってるのか」


と、少し残念そうな声を出し


「おのれ 返しやがれ」


箱の中で、暴れまくる。

なんだろう、この状況は・・・


「悪い夢なら 覚めて」


ライナーが、言おうとする言葉を

ヴィタネに、先を 越される。


「やっぱり あり得ない

よな」


「おい あり得るとか

ないとか そんなん

どうだってイイから

出せよ」


こんな不毛な事はない。

元の、世界に 戻るヒントは

ここにないと、わかって

ひどく、落胆するライナー


「どうした 期待ハズレ

だったみたいだな

おれが 相談に乗ってやるぞ」


魔王の頭部は、なんとか

口八丁で、とりいろうと

画策する。


「いや 俺自身で 解決して

みせる」


そう言うと、勢いよく

白いカバーを、かける

ライナー


「おれは 待ってるからな」


布の奥から、大声で叫ぶ

生首


「待たなくて 結構だ

いくよ」


ヴィタネの、手を とり 地下室を

後に するライナー


「必ず 戻ってくる

戻ってくるぞ」


階段を、昇ると空が白み

はじめている。


「ふぅ すごく おぞましい

物を 見て しまった」


ライナーの、その言葉に


「一応 お止めしましたよ」


と、素っ気ない言葉を言う

ヴィタネ


「まぁ クチで説明されても

理解が出来ないだろう

から 見れてよかったの

かも しれない」


これで、今のところ

元の世界に、戻れそうなのは

ラクロウの書だけだ。


「あの本だけ 手元から

離さないんだよな」


なんとかして、本の中身を

見たいが、トルーヴィルに

それを、悟られるのは

得策ではない。

なんらかの方法で、隠されると

厄介だ。


「さっきから

なにを ブツブツ言ってるのだ

わしは 一応 修道女をして

いるから 悩み事なら

なんでも 聞くぞ」


つい、いましがたまで

ギャアギャア言っていた

ヴィタネだが、すっかり

落ち着きを、取り戻している。


「いや そろそろ 家に

帰ろうかと思って」


ライナーが、そう言うと。


「ヤダ」


「えっ」


ヴィタネの、真剣な 眼差しに

一瞬、ドキッと する。


「まだ ここにいて

ギュッと して」


「あっ うん」


外では、小鳥が さえずり

朝の、訪れを 知らせている。


その頃


「あれ ライナー いない

どこだろ」


早く起きたメイナが

トイレに、行き

その後、ベッドルームに

戻ろうとする時


ガチャ


帰って来たライナーと

鉢合わせになる。


「うぐ」


「ライナー おはよ

どこ行ってたの??」


ライナーは、一瞬ビクッと

なるが、けとられないよう


「おはよう ちょっと

散歩を してたんだよ」


と、誤魔化してみる。


「へぇー

夜這いの 間違いじゃ

ないの~」


妙に、鋭い質問に


「ちょ ちがうわ」


たじたじに、なる ライナー


「満点ね あやしさが」


と、言うなり

しゃがみこんで ライナーの

股間に、顔を うずめるメイナ


「はう」


「クンクン」


ひとしきり、嗅ぎおわると


「特に異常なしか」


「いや なにが」


どうやら、納得したようで

ニッコリ笑うメイナ


「よかったよ」


下手に、教会の地下室に

入ったとか言えないので

すべて、なかった事に

するライナー


「ホッとしたぜ」


胸を、なで下ろす。


「なんか言った??」


「いや とりま 朝食

つくるわ」


ライナーは、急いでキッチンに

入るが、ヒョッコリとリビングを

見る。


「やっぱり 持ち歩いて

いるんだな」


例の本は、テーブルの上にも

本棚にも、見当たらない


「まぁ チャンスは

きっと来るはず」


簡単な料理を つくりながら


「睡眠薬でも」


などと思うが、後で

盛られたとバレた時に

とんでもない反撃を

受けかねない。


「あの生首の隣で

並んで置かれるとか

マジありえんからな」


ゾッとするライナー

魔王の首を、落とした

のも、首から上を天使に

したのも トルーヴィルだ。

そんな、ヤバい魔術師の

気が付かないように

ラクロウの書の、内容を

見る事が、出来るのか。


「みんな 朝食が出来たよー」


そう言いつつ

トルーヴィルの部屋を

覗いてみると

なにやら、ビーズの すだれや

風に、揺れる てんびんに

シーグラスの装飾品が

ついたような、キラキラした

飾り付けが、天井から

吊してあり、その部屋だけ

華やかだ。

本を探すと、ベッドに寝ている

トルーヴィルが、左手で

しっかり握っている。


「あれじゃあ 寝ている時は

そもそも無理か」


「んーっ なんだ」


なにやら、視線を感じた

トルーヴィルが、眠そうに

尋ねる。


「あっ 朝食

できました」


「ああ そう」


トルーヴィルの寝起きは

こんな感じだ。

本を、持ったままトイレに行き

その後、食事をして

リビングから 外の景色を

眺める。

そんな、いつものルーチンの

中に、スキが ないか探す。


「あまり チラチラ見てると

警戒されるからなぁ」


「ライナー なにしてるの」


ニパが、不思議そうに 聞く。


「いっ なにもない」


ビクッとなり、気まずい空気が

流れていく。


と、その時

外に、ひずめの音が 響き


「ライナー様は ご在宅か」


甲冑を着用し、旗を かかげた

男が、馬上から飛び降りて問う


「俺だが」


玄関を出て、応対すると


「エリザベト様から

書状を あずかって

おります」



ーー13ーーーーーーーーーーーーーーーー


エリザベトからの、書状と

聞いて、なにかトラブルでも

あったのかと、心配に なり

あわてて、手紙を見ると

赤いシーリングワックスに

スタンプで封をしてある。

その部分を、ペリッと 剥ぎ

中身を、確認すると


「なになに 父シテファン3世に

より無理やり結婚させられ

ましたが 心はあなたの・・・」


要するに、恋文である。

そんなものを、この甲冑を

着た兵士が、わざわざ大事そうに

持って来たのである。


「やれやれだな」


しかし、これは なにか利用できる

かも知れない。


「わざわざご苦労」


兵士に、一礼をし


「さてと」


ガシャッ


わざとらしく、音を 立てるように

ドアを開けるライナー


「どうしたの」


ドアの そばで、聞き耳を

たてていたメイナが

ビックリしたような顔をする。


「トルーヴィルに 用があるんだ」


鬼気迫るライナーの表情に

メイナは、息を飲む。


「トルーヴィル 今すぐ出かける

準備をしてくれ」


「なんだ」


トルーヴィルは、外を 眺めて

いたが、ゆっくりとライナーを

見る。


「友達の親が 病気で大変な

状態らしい」


「友達??

お前の友達だから たいした

ヤツじゃないんだろ」


実に、失礼な事を言うトルーヴィル

めげずに続ける。


「いや 友達の親は

シテファン3世様だぞ」


とりあえず、手紙に書いてある

名前を、言ってみる。


「なに それは本当か

こうはしてられぬ」


案外、効果があるみたいで

多少は、浮き足だつトルーヴィル


「それで 魔女のモルグンと

一緒にという事らしい」


「なんだ オレだけだと

不安だって言うのか」


少し、興奮気味のトルーヴィルに


「いや それほどまで

事態が 切迫しているの

かもしれないです」


考えるヒマを、あたえないように

まくしたてるライナー


「よし なら とりあえず

モルグンの所まで

飛ぶぞ」


そう言うと、左手に

ラクロウの書と、右手にステッキ

というスタイルで魔方陣を描く。


(今だっ)


ライナーは、つまづくフリを

して、トルーヴィルが消える

直前に、ラクロウの書に手を

かけ、握りしめて 派手に

転ぶ。

その瞬間、トルーヴィルの

姿は、光に包まれ消える。

そして、ライナーの手元には

ラクロウの書が 残る。


(成功したが ここから

大変だぞ)


「ライナー どうしちゃったの」


ニパが、心配そうに 尋ねる。


「ケガしなかった??」


メイナも、目の前で 起きた

出来事が、信じられないと

いった様子で聞く。


「あぁ ちょっと つまずいた

だけでケガは してないよ」


しかし、ウカウカしていられない。


「ちょっと トルーヴィルに

本を届けてくるよ」


そう言って、出ようとすると


「その 必要はない

んじゃないかな

戻って来ると思う」


メイナが、鋭い指摘をするが

それでは、計画がパー なのである。


「いや かなり魔力を消費する

みたいだから 持って行く」


ライナーが、そう言うと


「それじゃあ わたしも

一緒に行くわ」


メイナは、心配になり

懇願する。


「いや 一人で飛ぶ方が

速いからね

事は 一刻を争うから」


メイナは、なんとなく理解する。


「早く帰ってきてね」


ニパが、すごく寂しそうに言う。


「もちろん

すぐ帰って来るよ」


トルーヴィルの家を出て

深い森の中に、身を ひそめる。


「早いとこ 中身を暗記

しないと」


ものすごい文章量。

しかも ぶ厚い。


「これはッ」


何度も、あきらめかける。


「うおおおおおおお」


まばたきも、せず

ひたすら、ページを めくり

頭に、たたきこむ。


そして、全部を暗記した時


「これ 使ったら

瞬間移動できるかも」


この時点で、空を飛び

モルグンの家まで

行くつもりだったが

瞬間移動なら、早く着く。


「出来るのか

俺に・・・」


もう、悩んでいる時間はない。

やらなければ、魔王の生首と

並ぶ事は、確定する。


「ええい

やってやる」


ライナーは、腹をくくり

覚えたての、魔法を使うという

暴挙に出る、覚悟をする。


「ここを こう描いて」


そこらへんに、落ちていた

棒っきれを、掴み

魔方陣っぽいものを

描いてみると、それなりに

光りだす。


「よし イイぞ」


魔方陣の中に入ると、光に

包まれてゆく。


「おー コレコレ」


そして、一瞬で 消える。


次の瞬間

モルグンの家の、だいぶ上空に

転送される。


「おっ

ビックリするじゃねえか」


これが、経験者との違いか。

そんな事を、思いつつ

目立たない所に 降りる。


「あら 持って来てくれたの」


モルグンが、ライナーに気付き

ホッとした表情になる。


「案外 早かったな」


トルーヴィルは、ちょっと

感心の声を あげる。


「ちょっと待ってくれ」


トルーヴィルに、本を返しつつ


「あの手紙に2枚目があって」


「うん それで」


ライナーは、頭を掻く そぶりを

しながら


「来てもらう つもり

だったけど もう回復した

から来なくていいみたい」


と、ライナーが言うと


「なんだよ

人騒がせな」


やってられん、という

顔をして、そそくさと家路に

つくトルーヴィル


「ふぅ」


ライナーの、安心した表情を

見て、モルグンは なにかを

察する。


「ウフフ またやって

くれたわね」


ライナーの、耳元で ささやく

モルグンの顔は

いつものクールビューティーでは

なく、悪巧みを考えている

少女のようだ。


「さあ なんの事だか」


ちょっと、とぼけて見せる

ライナー


「あなたの そんなとこも

好きよ」


モルグンは、おあずけを

くらって、歯止めが

きかなくなってしまって

いる。


「ねぇ 勇者様

これ以上 女に言わせる

気なのかな??」


良い、雰囲気に なりそうな時


「ちょっと 待った!」


元気いっぱいのエルフの

声が、響きわたる。


「あっ メイナ

来たんだね

ニパも」


一気に、ヤバい空気が ただよい

一触即発になる。


「ちょっと 世間話を

してたんだよ

それと 手紙の内容を

早とちりしちゃって」


なんとか、この場を

なごませようとする

ライナーだが


「じゃあ なんでそんなに

デレデレしてるのよ」

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