第44話 スローライフまでの道のり
「もうお帰りになられてしまうんですか? 帰りもお気を付けてください」
「またくうねー」
「サーシャ様、お元気で」
「うん」
フォレスト王を助けてから半日。
メイドのケイティに遊んでもらったりしながら、王様と今回のことと今後のことについて話をした。
王様は私が来たことなど全面面的に秘密にしてくれることを約束してくれ、今後何をするとしても全面的に応援してくれるとのことだった。
特に、回復薬を作るために薬草などを育ててもらえることになったのは大きい。
ただ、回復薬のレシピを渡してケイティに早速作ってもらったんだけど、まったく上手くいかなかった。
そんな失敗するようなレシピじゃないと思うんだけど、私も細かいコツとか忘れてしまっているのかもしれない。
もう少し大きくなれば私が作れるんだけど歯がゆい。
一応、私が見張りながら作った下級回復薬は効果がありそうなので、困った時に使って欲しいと少し多めに置いてきた。
二人の王子たちについては、フォレスト王がすぐに謀反を起こした者たちとして自分の国から隣国へ指名手配としてお触れをだした。
回復魔法協会が後ろ盾にいるみたいなことを言っていたから、そう簡単に捕まりはしないだろうけど、敵対することがわかったあの二人を匿ってくれるのかは怪しいところだと思う。
王子たちが持っていた魔剣は、そのまま私がもらえることになった。
召喚できる魔剣はかなり珍しいようで、使う人を選ぶ魔剣らしいけど、使わなければ返してくれればいいというふわっとした感じでくれた。
私がレティの生まれ変わりだとフォレスト王にはわかっていたようで、それは王様に備わっている特別な魔法のおかげとのことだった。
フォレスト王は眠りにつくと夢の中で場所を選ばずに自分の分身を飛ばすことができ、その時相手のことがなんとなくわかってしまうそうだ。
言葉を交わさずにコミュニケーションがとれるみたいなので、相手の心を読むような魔法なのかもしれない。
王子たちは……身内にこの能力を使うことを躊躇していた結果、あぁなってしまったと少し悲しそうな顔をしていた。
私とラッキーは何事もなく無事に家に帰ることができた。
回復魔法協会の暗躍に逃げた隣国の王子、まだまだ私のスローライフまでの道のりは遠いけど……。なんとしても従魔たちと再会して必ず幸せになってみせるのだ。
私の冒険はまだまだ終わらない。
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シェリーの物語は一端ここで終わりになります。
沢山の方に応援して頂きありがとうございます。
ただ、現段階では書籍化の打診までは頂けず、綺麗な本でお届けできず作者の力不足で申し訳ありません。
ただ、新たに10万文字書いた作品を投稿していきますので、そちらをお楽しみください。
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転生幼女の溺愛暮らし~前世で拾ったわんこはフェンリル、助けた狐は九尾の狐。そんな私は厄災の魔女~ かなりつ @KanaRitsu
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