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「今日はーテスト返しをしまーすっ!!!」





響き渡る大きな声。


この声の正体は社会のまるちゃんこと丸尾 啓介まるおけいすけ先生だ。




「う"ーえっ」


「赤点取らなかったらアイス奢ってね」


「だれかぁ~勝負しようぜ」






「はいうるさい」

「まずーえーっと・・赤田~」





50音順に名前が呼ばれる。






「ヤバい・・社会好きなんだけど・・・今回はダメだ」





そう言ってため息をついたのは、モブを極め中の男、鈴木 モブ男スズキモブオ



モブを極め中との事で、友達はあまりいない。







「モブ男。今回の社会の点数、低かった方が罰ゲームな」





「嫌だよ~モブスケ君の罰ゲームいつもヤバいし」


「今回は超ヤバヤバなやつだぜ」



後ろを振り向きながらゲラゲラ笑って喋っているのは田中モブ介。





毎回点数が低い奴には罰ゲームをするということで他の生徒からも怖がられているそう。






「次、鈴木~」




「はいっ」







先生からテストを貰う。手が震える。




「お、どうだった?」


「まだ見てないよ」




「田中ぁ~」


モブ介が席を立つ。

「あ、じゃあ一緒に見ようぜ」


「えぇ~っ」


(モブ介君は基本的に勉強できるからな・・)





「モブ男!俺が貰ってる間に点数見てないよな?」


「見てないよ!!」



「よし、じゃあいっせーのーで」


ピラッ!





(モブ介君は73点!僕は・・)





「うわっモブ男71点じゃん!!つまり、俺の勝ちだな」



ニッと笑ってモブ男の頬をツンツンするモブ介。








「罰ゲームは・・・・・・・」











「竹山さんに告白をすることだ」







「えぇーーっ!!竹山さんに!?」






竹山さんといったら隣のクラスで、テストでは大体が満点、運動神経も抜群という完璧女子だ。


おまけに顔とスタイルも良く、男子からは高嶺の花としてモテているらしい。4









「僕、竹山さんと話したこと無いんだけど・・・・」







「いや、大丈夫!どうせ振られるだろ!!」




(そういうことは言わないで欲しいな)




まだ振られるというのは決まってないのに。







「とりあえず、昼休み俺が竹山さんの下駄箱にラブレター、入れとくから」

「後は自分で何とかしろよ」







「はぁーーーーーーーーーーー!!!!」





マジでやるということで今日一番の大声を出したモブ男なのであった。

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