筆致企画から失礼します。
冒頭が石段から始まっていたので、神社の石段を登って来てから読ませていただきました。ふくらはぎと太ももが痛くなるのに共感です。
最後までナツの独白から思い出を綴っていくのが新鮮に感じましたね。ナツとハルが再会しないのが、逆にいいなと思いました。
年季の入ったバネ式の遊具て色褪せてて確かにホラーですよね。なんか近所にあるやつがリアルに想像できました。
──記憶は遠くなるほど薄く曖昧になっていくのに、どうして思い出は濃くあざやかになっていくのだろう。──
一文としては、ここが、凄く好きですね。なんか、歳を重ねてくると曖昧な記憶が多くなりますけど、良い思い出は鮮やかに思い出せるんですよね。
ずっと仲が良かったお友達だったのに、家族仲の対比で離れていってしまったのが切なかったです。また、ハルさんと出会えるといいですね。
なんか、感想長くて全然まとめられなくて申し訳ないんですけど、凄くいいお話でした。本当に読めてよかったです。ありがとうございました!
作者からの返信
>神社の石段を登って来てから
登ってきたんですかΣ(º ロ º*)! スゴい! お疲れさまです!
わたしも今日、長崎でぷち山登りしてきました!笑
筆致企画の一作目はストレートにというのがモットーではありますが、今回は自分でも不思議なほどあらすじ通りになりました。
>バネ式の遊具
塗装がところどころ剥がれていたりね……:(꒪꒫꒪):ヒエッ
フレーズ評価もありがとうございます! 記憶の曖昧さと思い出のあざやかさの対比っておもしろいですよね。何年まえだとか、何歳のときだとかいうのは忘れているのに、出来事はありありとおぼえていたり。
>感想長くて
とんでもない! 丁寧なご感想とてもうれしいです。こちらこそ、お読みくださってありがとうございました⸜(*´ᗜ`*)⸝
きっとどこにでもいる人の、どこにでもある人生なのかもしれません。けれど自分自身や身近な人の生き方なら無視できないし、感じ入ってしまう。そんなふうに、読んでいてナツのこれまでの歩みが染み入ってきました。
読みやすくてすらすら物語を追っているのに、深く理解してしまう描写になっているというか。理解、というと曖昧な感じなんですが。「なんかわかるな……」と思う景色や感情が、あるあるネタと呼ぶには軽すぎるので理解、という感じです。わけわからないこと言ってすみません。
とても良かったです。
作者からの返信
わけわからなくないですよ! 大丈夫です。おっしゃりたいことは伝わってきます。誠実なご感想、とてもありがたいです。
ナツの人生を身近な友人のように感じていただけたならうれしいです。
お読みくださってありがとうございました⸜(*´ᗜ`*)⸝
「筆致は物語を超えるか」から来ました。コメント失礼いたします。
やさしく整った文体がとても美しいと感じました。使う言葉が隅々まで吟味されていて、特に、ひらがなの使い方が素晴らしいと思います。それが、物語全体の柔らかく温かい雰囲気を作り上げているように思いました。
無理に他の人物を登場させず、一貫して主人公の一人語りの形を取っているのが、洗練された印象と、心地よい余韻に繋がっていると思います。
素敵なお話を、ありがとうございました。
(新参者なのに、なんか微妙に生意気な感じのコメントですみません。うまく書けませんでした……)
作者からの返信
コメントありがとうございます!
漢字をひらきすぎれば読みにくくなるし、閉じすぎれば硬くなる。ひらがなの使いかたはいつも試行錯誤しているので、お褒めいただけてうれしいです。
筆致企画では、構成とかいいまわしとか、語尾や接続詞の調整とか、あれこれいじくっているうち文字酔いを起こして気持ち悪くなってきて、もういいや! 公開しちまえ! となるのが個人的なお約束になってます。笑
>なんか微妙に生意気な
とんでもありません。コメントとてもうれしいです。お読みくださってありがとうございました⸜(*´ᗜ`*)⸝
ちえさん、こんにちは! 企画から来た薮坂です!笑
作品読ませていただきました。いや、やっぱり素晴らしい。何が素晴らしいっていうと、まさに「自然体」なんですよねこの物語は。
なんというか背伸びしてない物語というか、冒頭の公園の描写もそうなんですけど、あぁあるよなぁこういう公園って感じで、つまりは「どこかにきっとある物語」だと思うのです。
これの何が凄いかっていうと、「当たり前にある物語なのに読ませる物語」になってるということだと思うのです。これは凄い!
きっとちえさんは「暑い夏にコンビニでアイスを買って食べる」だけでも読ませる物語を書けるんだと思うのです。すいません、言ってることわかりますかね?笑
そんな背伸びしない自然体の物語のキーが「背比べ」になってるところがまた憎くて、やっぱり凄いなと。まず一読してそう思いました。
次はナツの心情描写。これがまたリアリティがある。優れた物語にはリアリティがあると私はずっと思ってるんですけど、「仲良し家族を持つハル」に対して、「仲良くない家族を持つナツ」が引け目に思うのも実に自然で、プロットに動かされてないところが本当に勉強になります。あとは随所に光るフレーズの素晴らしさ。「あの春の日に置き去りにしてしまった幼い自分を迎えに来た」なんてところはナツの心を見事に表していて、あぁ、過去と決別じゃあなくて、過去の過ちも含めて前に進もうとする物語なんだなぁと感じました。
あとはあとは……といくらでも言えるのでこの辺にしておきますが(笑)、実に自然体で、背伸びしようとしてなくて、そこのバランスが素晴らしい。筆致とはこういうところに表れるんだなぁとまさに私のお手本です。
素晴らしい「自然体」の物語でした!
作者からの返信
こんばんは、薮坂さん! お越しくださってありがとうございます!笑
>冒頭の公園
これはむかし住んでたアパートの近所にあった公園をモデルにしたんですよー。実際にあったのはスプリング遊具がひとつだけでベンチも桜もなかったんですけども。遊具だけがポツンとある絵面はほんとうにちょっとホラーでした。笑
>「暑い夏にコンビニでアイスを買って食べる」
わかります! そしてこれはとてもうれしい!
役者の先輩に『普通の人を普通に演じてしっかり印象を残せる』という人がいたんですけど、じつはこれってとんでもなくすごいことなんですよね。
簡単というと語弊がありますけど、キャラの濃い役とか、特徴のある役というのは案外役づくりもしやすいんです。が、これといった特徴のない平凡な人間を平凡なままに演じて観た人の印象に残すというのは相当にむずかしい。
芝居と小説は別物ですけど、わたしが目指す創作の基本スタイルが『ありきたりなもの(テーマとかキャラとか)に理想をひと欠片』なので、「当たり前にある物語なのに読ませる物語」という評価はほんとうにうれしいです。
今回はナツが海外に行く必然性がほしいなというところから考えはじめたものの、あれやこれやで我ながら地味にまとまったなあと思ってたんですが、自然体というワードになるほど! ものはいいよう! となりました(笑)ありがとうございますι(`・-・´)/
>過去の過ちも含めて
テーマが心残りと払拭ということだったので、そこを読みとっていただけてうれしいです。なんかわたし『うれしい』しかいってないですね。笑
さすがほめ上手薮坂さん!笑
こちらこそ、熱いご感想と素敵なレビューをありがとうございます⸜(*´ᗜ`*)⸝
コメント失礼します。
昔の筆致企画の要素がしれっと入り込んでいて、読んでいてニヤニヤしました。
しかしその幸せ家族がハルとナツを気まずくさせてしまうとは…。
他の方も仰っていますが、自分が不幸な時に幸せな人を見るのはつらいものです。けれどプロポーズをされた時に春夏秋冬家族を思い出せたから、新しい幸せに挑戦できるわけで、良かったのでしょう。塞翁が馬というやつで、先のことはわかりませんが!
などと、結婚を完全にハッピーエンドと捉えきれないところもあるのですが、「すぐに離婚してもどってきたら笑うけど」というモノローグのおかげで、仮に結婚がうまくいかなくてもナツなら乗り越えられるだろうという安心感があります。
つらい物語でありつつも、そんなに暗くはならず、未来への希望も感じさせる物語、さすがの安定感でした。ありがとうございました。
作者からの返信
>昔の筆致企画
つい出来心で(・▿・)笑
>自分が不幸な時に
しんどい時は晴れた空すら憎らしく感じたりしますからねえ。
結婚のマイナス例だけではなくプラスの例も身近にあったことが、ナツにとっては幸いだったのだろうなと思います。マイナス例しか知らなければ結婚は選択肢にすら入らなかったでしょうから。
いやほんと、人間万事塞翁が馬ですよねー。年をかさねるごとにそう思います(しみじみ)。
こちらこそ、お読みくださいまして、丁寧なご感想をありがとうございました!
編集済
自然体な作品で素敵でした。無理になんか感動させようってのもなくて、とつとつ語りながらしっかり世界観がわかるのがさすが野々さんの作品だなあと。ハルの側から見るとまた違う景色が見えそうですね。あと桜に願掛けがいいですよね、願掛け。笑
作者からの返信
ありがとうございます(*´ω`*)
わたし自身が、泣かせよう、感動させようって作者の意図が見えると興ざめしてしまうからかもしれません(このあたりがエンタメ書きにはなれないゆえんかも)。
>桜に願掛け
桜といえば願掛けです。ええ。願掛け。笑
ちなみにハル視点、書きはじめてしまいました。またかい(あとだし別視点常習犯)。書きあがるかどうかはわかりませんけれど( ノ∀`*)
ゆあん様の企画にお邪魔して拝読いたしました。
>記憶は遠くなるほど薄く曖昧になっていくのに、どうして思い出は濃くあざやかになっていくのだろう。
これね。もうこの一文に凝縮されてますよね。
日常の些細な事の繰り返しってどんどん記憶から薄まっていくのに、振り返ればもう決して手に入らない日々の宝物って色鮮やかですよね。朧げな断片だったり、記憶の欠片なのだけど、どれも愛おしいもの。
散っては咲いてを繰り返す桜の四季の営みと違い、人間は生まれた瞬間に出会いや別れを経て枯れてゆく日々を積み重ねていくのだと考えた時にとても切なくなります。
作者からの返信
はじめまして。コメントありがとうございます!
人の記憶って不思議でおもしろいですよね。思い出補正なんていいますけど、イヤな記憶ほど美化されたりして。でもそれも、人が今をよりよく生きるための機能なのかなあと思ったりします。
お読みくださってありがとうございました!
壁に挟まれただらだらとつづくゆるい坂道をのぼってゆく。
壁の向こうは墓だったら、坂の上に京極堂があるはず。
京極夏彦の「姑獲鳥の夏」を思わせるはじまりでした。
ミステリーですな、読んだことないかもしれませんけれど。
絶対結婚しないと思っていたってことは、ハルが?
と思ったけれど、イタリア人と結婚するのですね。
しかぁーし、イタリア人が男性とは限りませんな。
トリックを暴きました。
作者からの返信
>「姑獲鳥の夏
おおぉ、なんと恐れ多い! 百鬼夜行シリーズですね。その分厚さから手をだすタイミングがなかなかあわなくて読んだことないんですけども!←
>イタリア人が男性とは
笑笑笑
彼といっているのでたぶん男性です(・ิ--・ิ๑)笑
いつもありがとうございます⸜(*´ᗜ`*)⸝
秋人と美冬があれから幸せになっているとわかってよかったです。
ただその幸せは、奈津にとっては眩しすぎるものでしたね。
幸せであること、家族の仲が良いことが悪いなんてわけがない。それでも、それが理由ですれ違っていくのが切ないです。
大切な人を見つけ、幸せになろうとしている今、再びハルと会うことができたら、いったいどんな話をするのでしょう。
会うこともなくなってから長い時が流れましたが、再び笑い合うことができたらと思います。
作者からの返信
>秋人と美冬があれから幸せに
ええ、きっと秋人はおかんな美冬の尻にしかれていることでしょう( *´艸`)
心がささくれ立っているときは、持っている人間の余裕(やさしさとか気づかいとか)に、ことのほかダメージを受けてしまったりするのですよね。それが多感な時期ならなおさら。
二人が再び出会えたとしたら、なにを思うのでしょうね( *´ー`*)
仲良しだった幼馴染み。だけど嫉妬から歯車は狂いはじめて、どんどん離れていったのが切なかったです。
桜の木にハルの線だけが印されていっていたあたり、ハルはナツとまた仲良くしたいって、ずっと思っていたのでしょうね。
ハルとはまた会うことができるでしょうか?
もしも会えたら、その時はどんな反応をするでしょう?
切ない雰囲気がありましたけど、本当は好きだった友達を想う気持ちが溢れていました。
秋人と美冬のサプライズ登場にも、驚かされました(#^^#)
作者からの返信
>ハルはナツとまた仲良く
そうですね。ナツと疎遠になってしまって、きっと願掛けの内容が変わったのではないかなあと思います。ここの桜はまったく願いごとを叶えてくれないようですが😂
>秋人と美冬のサプライズ登場
まったく予定になかったんですが、幼なじみのハルとナツから秋と冬の幼なじみを思いだしまして、気づいたらこんなことに( *´艸`)笑
スッと心に沁みて優しく郷愁を誘うお話ですね。
過去を振り返りながらもしっかり前を向いて歩いてるナツの姿に、読み終わったあと晴れやかな気持ちになりました。
素敵なお話をありがとうございました。
雨のしずくが控えめにきらめく桜の木を色っぽく見えると表現するセンスがいいなって思いました。
作者からの返信
こちらこそお読みくださって、うれしいご感想をありがとうございます️(๑ˊ꒳ˋ๑)
>雨のしずくが
ひと通り書いたあと、情景描写してないじゃん! と思ってあとからつけ足した部分でした。追加してよかった。ありがとうございます( * ´ ▿ ` *)