【追補】解説のような何か(※ネタバレ)
書きすぎると興ざめするかと思って、ちゃんと説明しなかったところがあります。
そのデメリットで、そこがとても不親切になってしまっているので、最後に、解説ほどでもありませんが少々補足させていただこうかと思います。
そことは、Ⅱ.、Ⅳ.、Ⅵ.のことです。それ以外は読んでて「?」になることもないかと。
ですので、書いた本人としては、2人の女子学生について補足するのが一番手っ取り早いかな、と思います。
★当然にしてネタバレそのものですのでご注意ください。
★本編をお目通しいただいて不可解過ぎなければ、本章は読む必要はございません。むしろ推奨しません。
以上を踏まえて、興味のある方は以下をお目通しください。
まず、Ⅴ.で小暮くんに説明していただきましたが、その辺もおさらいとして少々。
上岡希美
・病院に先に搬送されてきた子。
・飛び降りによる全身各位での多発骨折及び肝損傷。
・規則正しい六角形の模様の、蜂の巣のような光球に守られていた。
弓月栞
・病院に後で搬送されてきた子。
・左腕半断裂。
・垂直に交差した二つの円で構成された、天球儀に描かれた星座のような光球に守られていた。
二人がともにいじめの被害者でもあり加害者でもある――実際は二人とも被害者なのですが、本人たちの自覚としては加害者という面もある、という意味で――のは小暮くんの説明のとおりとして、分かりにくいのは光球の意図かな、と。
本編での描写、この子たちがメインキャラになるⅡ.、Ⅳ.、Ⅵ.は二人が同じ夢を見ているという作りにしています。
というか、それぞれの章が希美なのか栞なのかを意図的に不明確にしています。何しろ同じ夢ですので。
ですが、やりすぎると本当にわけが分からなくなってしまいますし、Ⅵ.で相手および自分自身との和解(許し)につなげるには、やっぱり区別は必要ですので、光球で『どちらの夢なのか』を暗示することにしました。
Ⅱ.とⅣ.は同じキャラがメインのように描写していますが、Ⅱ.は希美で、Ⅳ.は栞のお話になっています。光球でキャラが変わっていることを暗示しつつ、でも同一のような話の展開にすることで、二人が同様の夢を見ている、としたかったのです。
まあ、Ⅳ.で希美が飛び降りるシーンを目撃した記憶とかを描写したり(つまりは栞の視点なのを表現していたり)と、Ⅱ.とⅣ.がそれぞれ誰の話なのかは書き分けています……いや、書いた本人的には分けているつもりです。
なお、Ⅳ.(7)の、傍点をうってある最後のくだりですが、Ⅳ.は栞の話なのですが、ここだけは希美の話にスライドしています。
意図は同じく、二人が同じ夢を見ていることの表現のつもり……なのですが、ここ本当に説明不足で分かりにくいですね(汗)
ちなみに、二人が同じ夢を見ていると表現したかった者としては、読んでて混乱していただければ、実は成功だったりします。二人の区別があり、かつ、二人が同一視される感じに混乱してもらえれば、私としては理想的で万々歳(←性格悪っ)
さらに分かりにくいのがⅥ.。だぁかぁらぁ誰が誰やねん、と言われそうです。実際、私もここはフィーリングで書いてます(爆)
読んでいただいたとおり、この章のメインキャラは希美でも読めるし栞でも読める、露骨にそういうふうに書きました。
が、一応言い訳としては、二人の和解とか、それから加害者側にもなってしまったと自責の念に苦しむ自分自身を許すとか、そういった、大げさに言っていいなら人間の善性を描写したかったわけです。わぁ言ってて背中がかゆくなるぅー。
もっと現実的な観点から言うなら、玉虫色のオチはこれしか思い浮かばなかったわけです(←こっちが本音。嗚呼スッキリ)……筆力の無さが悔やまれますね。
以上、追補でした。
これでも実は書き手としてはよく出来たと思える部類だったりします。
この類型がその後に『名もなき者たちから終幕のご挨拶を』として出来上がったり、現在
そちらもお目通しいただければ幸いです。(警察小説は夏頃には公開するつもりです。落ちるでしょうから(笑))
ありがとうございました。
ひかり 橘 永佳 @yohjp88
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