—— 特別な人は作らない。
三千年もの間そうして過ごしてきたバイオノイド「レナータ」。
守り神として崇め奉られていた彼女はある日、三白眼の5歳児「アレス」と出会います。
「レナータは、お姫様みたいに可愛い、人間の女の子だ」
さらりとそう告げるアレス。
琥珀の眼差しとマリンブルーの眼差しが絡み合ったその時、物語は大きく動き出します。
そしてアレスはレナータの特別になっていくのです。
と、
こう紹介すると、とっても微笑ましく、可愛らしいSFのようなのですが、この物語はそんなに簡単なお話ではありません。
一章のほんのり切なくも温かい雰囲気からは想像も出来ないようなスリリング&超胸熱な展開が待っています。
さすがは30万字超の大作✨
とにかく長編小説の良さが詰まっています。
レナータとアレスの成長、葛藤、恋模様を、彼らを取り巻く人々の想いを、じっくり読み進めたからこそ味わえる感動がありました。
(後半は涙腺が緩みっぱなしで困りました💦)
ヒューマンドラマとしても読み応えのあるSFだと思います。
面白いので、是非読んでみてください。
※ちなみに、このお話の個人的な推しポイントは「犬」です。
この物語、各話のタイトルに「番犬」「狂犬」「忠犬」とやたら「犬」の文字があるのです。
そして、これらはヒーロー「アレス」を指しているんですね。
そう、アレスはまごうことなき犬系男子。
責任感が強く、優しくて誠実、そして恋に一途!
犬系男子が好き、という方にも是非読んで頂きたい作品です。