第一章読了時点の感想です。
端的に表すならば、紹介文のようなストーリーであることは間違いないでしょう。
設定は壮大ながら、非常に面白いです。主人公の内心で呟かれていると思われる独り言も何処か可愛らしく、重苦しい雰囲気漂うダークファンタジーに1つのアクセントを加えてくれます。
ただ、序盤は主人公とある登場人物2人の会話で進行するものの、世界観が想像しにくいというのが致命的であると思いました。2人がどのような場所で会話しているのか、外の世界はどれだけ広くてどのような様子なのか、情景描写がないために分かりずらいのが惜しい。
また、文章に原則がないというのも口惜しいですね。行間を1行取るのか、それ以上とるのか。感嘆詞の後にスペースを空けるのか、空けないのか。3点リーダーを連続させるのか、させないのか──などなど。「原則」あっての「例外」ですから、前者が出来ていないと、その時点でブラウザバックしてしまう方も居るだろうなと思い、こんなに良作になるポテンシャルを秘めた小説が勿体ないと、思わず声を上げさせて頂きました!
迷惑だったら申し訳ないです。何が言いたいかというと、設定は面白く、登場人物は魅力的なので、後は「小説」としての様式美──文学としての魅力が欲しいということ! それだけです!
今後も楽しみにしております!!
二章まで読んでのレビューになります。
基本的にはファンタジーな世界観ではありますが、アンドロイド的な存在が出て来たりもする、結構何でもありな感じ。
数百年前の事件に端を発し、世界中の存在が変質してしまった中で、主人公の少女はその原因を突き止めるため、父親と共に旅をしていましたが、敵対する存在に捕らえられてしまい、そこを父に助けられる形で脱出しました。
上記は冒頭のあらすじなのですが、パッと見は割とスタンダードなホットスタートです。
ですが、敵対存在が『ロウソク頭の騎士』となると、ちょっと絵面がファンシーに!
この作品は基本的には主人公が仲間の手助けを得て、自分や父に害をなしたロウソク騎士たちに復讐をするために旅をする、というあらましなのですが、構成する要素がところどころファンシーというか、メルヘンというか。
不思議の国のアリスっぽい感じの要素を含んでいるように感じられました。
無軌道な登場人物やロケーションが、不思議で特殊な雰囲気を醸し出します。
私が読んだ時点ではまだ謎ばかりが残っているので、今後も楽しみです!