第3話 地獄の作戦会議
魔王アリエス・オルカが下階へ降りた後。
灰桃髪の少女。メリー・ルイゼはアリエスに頼み事をされていた。『明日、広間にみんなを集めてくれ』と。
メリーは何かあるのかとドキドキしながらも自らの魔力『テレパス』を使い、思念伝達を行う。メリーはテレパスで相手に直接思念を伝えることができる。
(
オリンポスのメンバーたちに思念が伝わる。
「ふう」
メリーはみなに伝え終えると溜息をついた。
昔から機嫌取りをすることが癖な彼女はいつも他人の表情を窺っている。尊敬する碧様のためにといつも奮闘しているのだ。
「碧様が好きなら早くそう言えばいいのに」
口を挟んで来たのはコーヒーを飲み終えたハルメス・アクロポリスだ。
「
メリーが彼には伝わらないであろう気持ちに頬を膨らませる。
「碧様に近づくものは誰だって許ませんけど!」
「そっか」
自分で火をつけたくせにつまらなそうに手を振るハルメスはそう言い食糧庫を漁り始める。
そのまま何も起こらず夜が過ぎ『明日』いわく『会議』の日がやってきた。
「集まったか」
広間にオリンポス全員が集結した。
「碧様!昨日は何人殺しましたか!」
赤髪の少女。『ラリア・フレイム』がアリエスに尋ねる。
「3人」
アリエスが優しく笑って言うとラリアが目をキラキラ輝かせ「ナイスですっ!」と親指を突き立てる。
「ラリアさん。お静かに」
メリーがにっこりと笑いラリアに触れる。
「は?今、あたしが碧様と話してんだよ。邪魔すんな。ババア。」
ラリアがメリーに罵声を飛ばす。
「今から会議ですので」
メリーも引かない。
周りのものはまた始まったと呆れている。
2人の喧嘩はよくあるのだ。メリーが嫉妬深いからかもしれない。
「いいよメリー。ラリア、静かに」
見かねたアリエスがメリーに優しく言いラリアに笑いかける。
「はいっ!」
元気に返事をし、そのまま静かに席に着く。
やっとのことで会議が始まった。
「俺は英雄を絶滅させようと思う。」
アリエスは真面目な顔でそう言った。
決して冗談ではなかった。
「この世から英雄という概念を焼き払う。」
アリエスはそう言い仲間達の顔を見た。
いつも以上に闘志のこもった目の仲間を見てつい笑みが漏れる。
「あたしは賛成ですっ!」
ラリアが手を上げた。
「
メリーも賛同する。
「碧様の願いなら」
ハルメスと他の仲間も賛成する。
「そうか。よかった」
アリエスは仲間たちの声を聞き安心する。
「半年後。英雄殺戮作戦を決行する!」
会議は夜まで続いた。
ブルーメギド〜英雄殺戮作戦〜 89林檎 @pikatyu8desu9
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