第338話 住宅の外見―ストーリー
KAC第2回お題が発表されましたね。
『住宅の内見』
あー、そう来る?(笑)って感じの感想です。
まあ、衣食住というぐらいで住宅はどんな世界設定でも概ね必要なはず。
『分』という概念が無い世界では厳しかった第1回お題よりは幾分優しいような気もします。
ファンタジー系でも、『ドラゴン、家を買う』とかの住宅絡みの商業作がありますしね。
誰かが住むなら住宅と割り切ってしまえば、魔王城だってダンジョンだって住宅。それを内見することは出来るでしょうし。
しいて言うなら、内見において主体になりにくい若いキャラをメインにする話はちょっと組みにくいかな?
さて、以前語った通り私の引っ越し回数は12回。
『第288話 ファンタジー引っ越し屋』
https://kakuyomu.jp/works/16817330655235177535/episodes/16818023211820739982
ゆえにまあ、それなりの回数『住宅の内見』というイベントをこなしたことはあるわけです。
その中でも印象に残っているのと言えば、やはりタイでの経験でしょうか。
タイに赴任して、最初の仕事は自分の住居の選定でしたからね。
家賃と推奨地域を不動産屋に伝達して候補地のリストアップまで終わってたので、いきなり内見からでした。
数件めぐったのですが、その中で退去後のクリーニング中の物件があり。屋根裏をちょっと覗いてみると思ったより造りが柔そう。父親が建築系ゆえに日本の基準がある程度分かってしまうので、それと比較すると……。
まあ、地震の頻度が違うので問題ないっちゃないのですが。
ただ、この時失敗したのは家の造りなんかじゃありませんでした。
住み始めて気づいたのが、恐ろしく交通の便が悪い事。
バンコクは世界一になったこともあるほど渋滞する街です。
なぜかというと、道路整備が進んでないのですよ。
道そのものの質も日本よりは悪いですが、これはさほど問題でもなく。というか日本が良すぎる。問題はよく使われるところなのに道幅が細かったり、道路同士の接続が悪かったり。
直線距離で800mのスーパーが、実際行こうとすると2㎞以上。原因は、枝道が途中で行き止まりだから。後5mほど土地買収して舗装すれば済む話なのに……なんてのがあちこちにあります。
私の住居のそばは大きな環状の一方通行になっていて、高速の降り口からだと丁度私の住居から少し進んだところに入る形だったのですね。
渋滞の高速道路を2時間かけて抜けて、ようやく我が家が見えた、と思ったら一方通行を一回りしないとたどり着けない。
しかも、その環状道路も渋滞しているからその一回りに1時間以上かかることも。
運転手と一緒に別のところから環状道路に入る手も検討してみたのですが、そうすると今度は大通りにいる時間が増えるので所要時間はほぼ変わらない……。
結局、1年後に契約更新するかと聞かれた時、「別のところ探させてください」と上司にお願いして転居しました。
次の住居は周囲の交通の便を確認してから選んだので、比較的スムーズに家に帰れるようになりました。……比較的ってだけで、高速道路や大通りの渋滞とかは変わんないのですけどね。朝は2時間で工場まで着くのに、帰りは金曜だと3時間以上がザラですよ。
とまあ、住宅の内見も大事ですが、外側の状況の確認も大事ですよという教訓ですね。「外見」って書くと建物自体の見た目みたいだけど。
肝心のKACにもこの教訓を取り込むかどうかは……どうでしょうね?
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