第206話 過去からの贈り物ー創作論
良い時代になったものです。
私の過去作のデータがほぼ失われている事はかつて書いた通り。
古巣としていた複数のサイトに投げたデータももう電子の海へと還ってしまい、取り戻すすべはない状態。
かろうじて残っていた古巣の一つも投稿データの削除予告が出ちゃったので、頂いていた感想を保存しに行かないと……
そんな状態ではありますが、ハードコピーは失われていなかったのです。
古巣サイトにて仲良くなった方から「同人誌出すので、原稿書きませんか?」と声をかけていただいたことがあり、二度ほど参加していたのです。
私自身は即売会には行けなかったのですが、記念にと本は送ってもらっており、それは海外を含む十回の引っ越しを経ても段ボールの隅に残っていました。
そんな同人誌を、先日別の理由で書類箱を漁っていた時に発見。
まあ、捨ててはいないので、探せば見つかるのは分かっていたのですけどね。
ただ、見つけても手で文字起こしするのは面倒なので、時間のある時に……と思ってこれまでは真剣に探してなかったのです。
しかし、よく考えると今は画像からでも文字を読み取って文書に出来るわけで。
どれほどの精度かはよく知らなかったのですが、試してみる価値はあろうと判断。
スマホで同人誌を撮影し、文字読み取りしてくれる無料サイトに投げ込んでみました。
Google OCRを使用して読み取っているので高精度、とのうたい文句。
結果、
・段組みやページ番号などを理解してくれないので、整理は必要。
・わずかな読み取りミスあり。
・『――』は文字として読み取ってくれなかった。
ぐらいで、非常に満足のいく結果でした。
一つ目の段組みを理解してくれていないところは、こちらの読ませ方にも問題がありましたし。
縦書き2段組の見開き2ページを同時読み取りしたので、1→2→3→4と読んで欲しい所が1→3→2→4の順でテキスト化されたのですね。1ページごとにバラして入れればそこは解決されるはず。
まあ、どうせ細部に手を入れるつもりなのだしと今回は手で直しました。ページ数もそんなに多くないし。
いやはや、良い時代になったものです。
かくして、五千字ぐらいのと二万字ぐらいの2本分の短編原稿データをゲットできました。
短い方は自分でも「確かこういう作品を同人誌用に書いたはず」と覚えている内容だったのですが、長い方は「こういう作品を書いた」ことは覚えていても同人誌用だったことは覚えていませんでした。
実はすでに本エッセイでネタにしていたもの。
『第62話 選別は神がしてくださる』
https://kakuyomu.jp/works/16817330655235177535/episodes/16817330658112225723
これを書いた時はもう完全に失われたと思っていたので、ゼロから組み直しのつもりでしたが、これで1から組み直しにできます。
後はどこまで手直しするかですが……
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