「エイプリルフールってあるじゃん？」

「エイプリルフールってあるじゃん？」

「エイプリルフールってあるじゃん？」

「ああ、エイプリルフールね」

「知ってる？」

「知ってる知ってる」

「じゃあ何か言ってみて」

「あれでしょ、サルがさあ」

「猿！？」

「そう、サルが輪っかで」

「輪っか！？」

「腰を振りながらダンスを踊る芸だよね」

「腰を振るダンス・・・って、お前は一体何を言っているのだ？」

「いや、だからエイプリルフールでしょ？」

「お前、さては知らないだろ？」

「知ってるって！」

「嘘吐け。全然違うよ」

「いや、合ってるから！」

「じゃあ、ちゃんと説明してよ」

「まずサルだろ、エイプ」

「ダジャレかよ！」

「それから輪っか、フープ」

「フールだぞ」

「違う、エイプリルフール、フーとプリルのプでフープ」

「強引だな。でダンスは？」

「フラ・・・」

「ラがないじゃん！」

「いやリルがあるだろ？」

「ラがないじゃん？」

「ラリルのラだからあるんだよ！」

「どういう理屈だよ」

「だからエイプリルフールは、サルが輪っかでダンスを踊る日！」

「ちょっと適当で強引な駄洒落だね」

「なーんちゃって。こういうふうに嘘を吐いても良い日だよ！」

「知ってたのかよ」

「だから最初から知ってるって言ったし」

「ああ、そういう」

「おあとがよろしいようで」