第14話 希望を掴むその日まで Side:渦巻
食後、眠気に襲われた俺は、横になって眠った。
死が訪れない時間は幸せだ。
ずっと先生といられるのなら……それでいい。
次の日。
目覚めると、気持ちの良い朝を迎えた。ただ、先生の姿はなかった。朝早くから出掛けているのかな。
そう思ったら、既に準備を整えた美しい先生が現れた。洗面所にいたんだな。
「おはよう、渦巻くん」
「おはようございます。先生は今日も綺麗ですね」
「う、嬉しい……」
先生は照れくさそうににしていた。
「いや、本当ですよ」
「そんな褒めないで、照れちゃうから。そ、それよりも着替えて。学校へ行きましょう」
そうだな、今日も学校がある。
俺はさくっと学生服に着替えた。
朝食を済ませ――準備万端だ。
玄関前には、先生が笑顔で待っている。
「行きましょう」
「うん、今日もがんばろうね」
一緒に外へ。
今日は澄み切った青空と空気で気持ちが良かった。なんだろう、今日は刺されない気がしてきた。
まだこれからも俺と先生の奇妙で、けれど幸せな同棲生活は続く。例え、刺されても俺は何度でもやり直す。希望を掴むその日まで。
◆
ありがとうございました!
短編としてここまでとさせて戴きます。
他の作品も追っていただけると幸いです。
ヤンデレ先生と暮らす危険な毎日 桜井正宗 @hana6hana
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