ここで描かれている世界は、まさに、人間世界の閉鎖的な場所そのもの。ただ、人間社会は、それを指摘したからと言って命に直ちにかかわらないことのほうが多いから、気付かれないだけ。その「内部」にいる者にとっては、特にそう。私が幼少期を送った「養護施設(現在の児童養護施設)」という環境の内と外の様相と、あまりに見事にシンクロしておりまして、正直、ねぇ・・・。