100日目 ぺぺの笑顔が好き



 妖精ぺぺは、ある山の上にある小さな神社に住んでいる。


 妖精なので、ほとんどの人間には見えない。



 今日のぺぺは少し元気がなかった。それは摂社の稲荷社のお手伝いをしていた時に失敗をしてしまったからだ。


 そんな時、神様がやって来てぺぺが座っている横に座った。


 だが神様はぺぺに話しかけることはなく、ただ座っているだけだった。


 そっと寄り添ってくれている神様にぺぺは話しかけた。


「神様ー。僕、稲荷社の神様や眷属さん達に迷惑をかけちゃった……」

「そうなんだね、でもぺぺはちゃんと謝ったじゃないかい」

「うん。でも僕のせいで、忙しいのにもっと忙しくしちゃったんだ」


 狐の神様や眷属の者が、ぺぺの失敗の後処理をしてバタバタと動いていた。


「ぺぺ、もう君は十分反省したからそう落ち込まないことだよ。狐の神も眷属もまったく怒ってないだろ?」

「うん」


 狐の神様も眷属さんも気にするなと笑顔で言ってくれた。眷属さん達は修行になるから有り難いとまで言ってくれたのだ。


「じゃあもう元気にならなくてはね」


 そう言って神様は微笑み、ぺぺの頭に手を置いてよしよしと撫でた。とても温かく優しい手にぺぺは涙が出てきた。


 神様は、やはりぺぺの心もお見通しのようだ。


「失敗は誰だってすることで、それは次のステップに進む大事な経験なんだよ。ぺぺも今度は気をつけようとするだろう? それが大事なんだよ。狐の神もまったく怒ってないし、反対に眷属のいい修行になったと喜んでいるんじゃないか。ぺぺがいつまでもそんな顔をしていたら反対に狐の神も眷属も悲しむよ」


 ぺぺは顔を上げると、優しく笑いかける神様と目が合った。


「ね。元気を出して」

「うん!」


 すると狐の神が目の前にいた。そしてニコッと笑う。


「ぺぺ。もう大丈夫だ。無事に終わったよ」

「ほんと?」

「神は嘘はつかない」

「そうだったね。ごめんなさい。狐の神様」


 また涙がでてくるぺぺに神様が言う。


「また泣いてどうする。ほら笑顔になりなさい。私達はぺぺの笑顔が大好きなのだから」


 すると狐の神様も頷く。


「泣いているぺぺより、笑っているぺぺのがわしも好きである」


 そんな2人の神様に、ぺぺは大声で言った。


「僕も神様と狐の神様、大好きだよ!」


 そして笑顔を見せるのだった。



                   完


――――――――――――――――――――――――――――――


 最後まで読んでいただきありがとうございました!(^^)

 ぺぺ、今日が最終話になります。

 題名の通り、100日の記録ですので、100日目で終わりになります。


 ほんと、思いつきで始めたぺぺさんです。

 聞いた話、感じた話を皆様に見て欲しいなと思って書いてました。

 信じるか信じないかは人それぞれです。


 でもちょっと見えない世界、信じてみませんか?w


 よろしければ、☆評価、レビューコメント、お願いしま~す!

 もう喜んじゃいます~(≧∀≦)

 他の作品ももしよろしければ、覗いてください~w

 お願いしま~す!


                  碧心☆あおしん☆



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妖精ぺぺの神社での1日-100日の記録ー 碧 心☆あおしん☆ @kirarihikaru

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