第12話 花便り

弥生の候手帳の面に花びらがどんな色か、君は知らない



花嵐 ヘッセの小説日焼けして浅葱色のカバーに青春



花便り こんな君にも春が来た泥水さえもああ、花筏



花疲れ 希死念慮さえ葬り人 桜の下で死なん、私



桜時僕は君を見失う大事なものは目に見えないから


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