創作譲歩

りーしぇん

憂いに終わる

 自分の好きなものと、読者の需要は必ずしも、一致するとは限らない。


 だから読んでもらう為には、ちょっと自分を曲げなきゃいけない。


 今流行りのスパイファミリーの作者さんは元々暗い作品が描きたかったらしいが、暗い作品は需要が無く、連載にこぎつけても即打ち切りになってしまっていた。


 そこで無理やり明るめの作風にしてヒットしたのだ。

 だからアーニャにはあんまり思い入れがないという噂だが…。


 自分にとって好きなものを書けるけど、読者ゼロ。

 自分にとって何が良いのか分からんけど書いたら沢山の人が見てくれる。


 どっちがいいんだろうなぁとこの頃考える。


 編集さんや読者さんに、これでは売れない、ツマラナイと言われて直す。直す。ひたすら直す。

 売れるように直す。自分の好き嫌いなんて関係ない。


 ああなんか人の言う事聞いてたら人気になったわー。


 でも最初にやりたかったことと全く違う。

 原型を留めていない。


 華道やりたかったのに、いざ完成したらガンプラになってたぐらい違う。そのぐらい自分の書きたかったものじゃなくなってる。


 それって楽しいのかな。

 自分の本音を曲げてるのと同じだから。

 でも読んでくれないのも悲しいな。


 板挟み。


 まあ仕事なら好き嫌い言ってらんないんだろうけど、趣味はどうしたらいいんだろう。


 まあ最強の考えなのは、読む人が居ようがいまいが書くっていう行為が楽しいっていう考えになれる人だろうな。


 誰も読まないのに、コントラバスの良さを書き綴るエッセイをひたすら書きまくる…みたいな。


 はたから見たらマジで頭おかしいけど笑

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