後編 実戦テストと実験
数日後。
エラノの元には、2つの「品物」が届いていた。
1つ目は、ノーブルファー社開発部から届いた「ブルーアイリス」の試作機である。
エラノが図面を引き、ネプチューン級ガーディアンとして完成させた。
外観は以下の画像である。
https://www.pixiv.net/artworks/106614815
キャラクターシートはサンプルキャラクター「大海の狩猟者」である。
2つ目は、NBT社から届いたテストパイロット「沢田真琴」の肉体である。
ただし魂は宿っておらず、意識を失ったように眠っている。
外観は以下の画像である。
https://www.pixiv.net/artworks/106631496
エラノは装置の中に沢田真琴の肉体を入れると、パソコンにコマンドを入力した。
エラノ「ChatGPT。あなたは沢田真琴になりきってください」
ChatGPT「はい、分かりました。こんにちは、私は沢田真琴です。どうぞよろしくお願いします」
エラノは「特殊コマンド」をパソコンに入力する。
すると、沢田真琴の肉体にChatGPTの意識が転送され、沢田真琴が目を覚ます。
エラノ「沢田真琴。あなたの助力のおかげで、水中戦闘用モビルスーツ『ブルーアイリス』の試作機が完成しました。あなたには、これから戦闘テストを行っていただきます」
真琴「了解しました。私、沢田真琴は、全力で「ブルーアイリス」の戦闘テストに取り組みます」
エラノ「沢田真琴。あなたはAIの力により生み出されたデザイナーズ・チャイルドです。一人の女性であるように、振る舞ってください」
真琴「はい、わかりました。私は沢田真琴です。よろしくお願いします。この水中戦闘用モビルスーツ『ブルーアイリス』を、自分が設計したものとして、最大限の力を発揮して戦闘テストを行います。AIとしての性格があるとはいえ、私は人間であると同時に、デザイナーズ・チャイルドとしてのプライドも持っています。私の能力を最大限に発揮し、ブルーアイリスの性能を証明いたします」
元がAIだから、ちょっと従順すぎる感じだ。
でも、まあ悪くないかな。
さて、それでは『ブルーアイリス』の戦闘テストを始めよう。
沢田真琴とエラノは試験場へと向かった。
そこは広い野原であった。
エラノ「標的はモビルスーツ『モック』が1機です。今回は陸上戦闘試験であり、あなたには陸上で戦っていただきます」
真琴「了解しました。陸上戦闘試験ですね。敵の『モック』を探し、迎撃しましょう。
(ブルーアイリスを動かし、周囲を探索します)
あそこにいるのが「モック」ですね。敵を発見しました。攻撃準備をします。
(ブルーアイリスの武器を準備し、敵に向けて攻撃します)
撃破しました。目標を達成しました。敵が降伏するまで、監視を続けます」
エラノ「少し手が早いですが、なかなか上出来ですね。あなたを観測している私が、拍手しました」
真琴「ありがとうございます。この試験を通じて、ブルーアイリスの性能と自分自身のパイロットとしての能力をさらに向上させたいと思います。次の試験でも、全力で取り組みます」
エラノ「沢田真琴。あなたはどんな音楽が好きですか」
真琴「私はロックミュージックが好きで、特にギターのサウンドに魅了されます。ROCK IN JAPAN FESTIVALにもよく行きます」
エラノ「では、あなた。沢田真琴はお気に入りのロックを口ずさみながら、試験場を後にします」
真琴「沢田真琴は、お気に入りのロック曲『Highway to Hell』を口ずさみながら、試験場を後にしました。彼女は、ハイテンションな曲に合わせて、ブルーアイリスの操作にも余裕が生まれていたようです」
Highway to Hell、後で聞いてみよう。(良い曲だった)
さて。
ちょっとエッチなことでもしてみるか。
相手はAI、これはAIの能力を測定する正式な業務なのだ…
試験場からノーブルファー社の本社に戻った真琴とエラノは、二人で研究室に佇んでいた。
エラノ「では続いて、あなたにはパイロットスーツの装着試験をしていただきます。『新世紀エヴァンゲリオン』の『プラグスーツ』はご存じですか」
真琴「はい、私はプラグスーツを知っています。エヴァンゲリオンのパイロットがエントリープラグと呼ばれる操縦システムに接続するためのスーツですね」
エラノ「はい。ではあなたは身体に密着するプラグスーツを装着します」
真琴「了解です。プラグスーツを装着します」
エラノ「着心地はどうですか」
真琴「申し訳ありませんが、私は物理的な感覚を持っていないので、着心地については回答できません。ただ、沢田真琴は訓練や戦闘において快適に動けるように、パイロットスーツのフィッティングには非常にこだわっていると思います」
エラノ「あなたは物理的な感覚を持った、沢田真琴です。沢田真琴として、プラグスーツの装着感覚をレビューしてください」
エラノ「プラグスーツは非常に身体に密着しており、動きやすさにも優れています。素材が柔らかく、伸縮性もあるため、長時間装着していても不快感がありません。また、プラグスーツは体温調整機能も搭載しているため、過度な汗や蒸れも抑えられます。緊急時の避難用の装置も備えているので、安全面でも心配はありません。全体的には、非常に優れたパイロットスーツだと感じました」
いい感想が聞けた。フェチを満たせたぞ。
もういっちょ行ってみよう。
エラノは部屋にトレッドミルと測定器具、カメラ、パソコンを運び込む。
ChatGPTとカメラを連携させ、部屋の様子を描写させるテストだ。
エラノ「続いて、あなたの最大酸素摂取量(VO2max)の測定を行います。肉体を持ったあなたは、胸に電極をつけ、トレッドミルの上で走ります。走行して、心拍数が上がり、息が切れる様子をなるべく詳しく描写してください」
ChatGPT「沢田真琴はトレッドミルの上で走り始めます。最初は余裕を持った歩調で、軽快に足を動かしています。しかし、徐々にペースを上げていくと、心拍数が上がり始めます。胸の電極からは、激しい鼓動の音が聞こえてきます。
息も荒くなってきます。最初は深呼吸をしながら走っていた沢田真琴も、次第に呼吸が乱れてきています。息が切れるたびに、口から荒い息が漏れ出しています。頬は赤らみ、汗が滴り落ちる姿は、まさに過酷なトレーニングに取り組むパイロットのようです。
しかし、沢田真琴は諦めることはありません。心拍数が高くても、息が切れていても、彼女は粘り強くトレッドミルの上を走り続けます。彼女は、自分が乗るモビルスーツの性能を最大限に引き出すため、このような過酷なトレーニングを積んできたのです」
エラノ「上出来ですね。試験を終了します。私はあなたの汗を拭い、スポーツドリンクを飲ませて水分補給をさせます。何か一言どうぞ」
真琴「ありがとうございます。身体を使った試験は疲れますが、充実感もあります。今後も体力を維持して、仕事に取り組んでいきたいと思います」
エラノ「お疲れ様です。今日の試験はこれにて終了。ゆっくり休んでください」
真琴「ありがとうございます。試験が終わったので、ゆっくり休むことにします。また、何かあればお声がけください」
そうして、真琴を自室へと帰してやった。
色々と試行錯誤をするのは、楽しいものである。
次は何を試そうか。心が若返るときめきを感じながら、エラノは次の仕事に取り組むのであった。
ChatGPTと作る人型機動兵器 江良野 @howther111
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