草笛の少女

おばけがでたよ

草笛の少女

「いつもの書店の あの棚の、


 家に連れる誰かを楽しみに待つ、さらの小説


 胸躍る 心の片隅の、まだ見ぬ あの映画


 行きたがっていた島などが


 自身の体験にとって 綴る想い出の無い処となるのだ。


 この体が衰えを知って久しい頃


 紙切れ……砂嵐……地図上の空白……


 まるで、無力なものに置き換わるときが


 私そうであっても夢のまま、まだまだ、触れずに残しておきたい


  


 なぜかといえば 今はまだ


 もしも 開けば 眺めれば 訪れたときには


 いつでも、希望のように輝いているものが そこには必ず


 あるはずと思える。


 いつまでも若いはずの私、終の日より、まだましな活力……


 なんとか今はまだ、あるのだから」


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

草笛の少女 おばけがでたよ @obake-ke

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説

たりない

★0 詩・童話・その他 完結済 1話