第一章 第四節 悲しみの連鎖、エピローグ
統歴384年。冬。
魔王グラディウスが不可侵条約を結ぶため南方国家サウデリア王国を密かに訪れていたが偶然居合わせた聖騎士、アーラスにより討ち取られた。
この報は瞬く間に世界へと広がった。
歴史の証人となったサウデリア王国、国王シャルドネ・ソフィエンティスは界位勲章を帝国より授与された。
人類はこれを反撃最期の機会と捉え帝国アルカデンと聖王国アクレシアを主軸とした連合軍は再び双方の羅門より進軍するのであった。
魔界でも魔王グラディウスの突然の死に困惑するも宰相ファラクの命により、魔王軍がこれを撃退。
弔い戦と称しファラクを魔王軍総指揮官として再び人間界への侵攻を始めるのであった。
統歴385年。
魔界宰相ファラクは旧魔王派の助力を獲て魔王代行の座につくのであった。
グラディウスの死により魔王の血が途絶えたのだ。
魔王軍は東西の羅門より破竹の快進撃を続け早くも夏に人間界の一割を手中に治めた。
同時期、英雄アーラスの消息が断ったという。
世界は再び闇に呑み込まれようとしていたのであった。
死んだ魔王のはなし ポテンザを履けない漢 @legendsilvia15
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