第2話

 今夜は踊り狂おう。と、僕は思った。


 軽いステップからステップ。右に左に右足と左足に体重を瞬間的に移動。続いて両手は天井を仰いで、次に体は床から飛んで天井目掛けて一回転。


 美夏も同じ動きをする。

 

 ハイスピードになって、クルクルクルクル体を右に左に回転。 


 ミュージックが僕と美夏を最上の恍惚へと上昇させる。


 そう、僕はこの時全てを解禁したんだ。


 本能、生命、心身に、今はあると実感する魂。


 最高にハイってやつだーー!


 そうだ、僕たちは今もまだ生きているんだ!

 でも、生きることもかなり辛いんだ。


 だから……ねえ……。


 ぼくたちはいつまでも健康でいたいんだ。

 例え、退屈でもつまんなくてもいいんだ。

 脅威の風邪も来なくて……。


 いつもいつも同じような日々で……。


 でも、たまには踊り狂ってさ。


 そんなちっぽけな存在さ……。


 さあ、だから踊ろうよ。

 こんな夜が明けるまでは……。

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ダンシング・ハイ 主道 学 @etoo

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