第31話 暁蕾、お菓子を食べる
「
「
「それも抜かりないわ。劉家がすでに手配すみよ。北部と南部への輸送は
慈善販売会は大盛況のうちに終了し、大きな売り上げとなった。安慶の民の反応は好意的で
「あとは、
「そうね、そのことについては
最大の難関は、敵対関係にある
「
「あら、なんだか御史大夫様を知っているような言い方ね」
ちょっと言い過ぎたと
そんな雲の上の存在である
「いえ、
「そうね、直接お話ししたことはないけど聡明で見目
「はあ、そうなんですね……」
仕方なくあいまいな答えを返した。
「身の上が謎に包まれているところも魅力なのよね。数年前、異国から帰国されたと聞いているけど詳しいことは何も公表されていないんですもの」
(ええっ!どういうこと?)
後宮に入れる女性を探す
だが、うかつなことに
――生きよ
魚符に刻まれていた言葉。いったい誰に当てた言葉でどんな意味なのだろうか?
「しゅい……御史大夫様がいらっしゃったという異国とはどちらなのでしょう? なぜ異国へいらっしゃったのですか?」
取り急ぎ思いついた疑問を口にしてみた。
「それがわからないの。異国にいらっしゃったと言うのもあくまで噂よ。出身地や過去の経歴、一切不明。皇城にとんでもない美男子が現れたってそれは大騒ぎになったんだから」
「そうですか……」
「あんた、まさかとは思うけど
「とんでもありません。そんなこと考えておりません」
「まあ、いいわ。そんなことよりあんたに言っとくことがあるんだったわ」
なんだろうと身構える
「――ありがとう。あんたのおかげで助かったわ」
そう言って
「これは、
ひとつを指で摘んでみると、とても軽い。薄い生地が何層も重なってできているようだ。嗅いだことがないような濃厚で甘い香りが鼻をくすぐる。我慢できず口に放り込んだ。サクサクとした食感のあと強烈な甘さが襲ってくる。
(な、何なのこれ!)
そう言えば
(さあ、次は
よしっ! 気合いを入れ直した
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