第27話 暁蕾、準備をする
(これ私にあてた言葉じゃないよね?)
今でこそ仮の妹ということになっているものの、
それにしても「生きよ」とは、何か切迫した事情でもあったのだろうか?それとも前向きに生きるようにという応援の言葉なのだろうか?
※※※※※※※
文句を言っていた
「これ安いよ!私が買っちゃおうかな」
「女官が貴妃様の持ち物を買って身につけるのはマズいんじゃない」
「そっかー、そうだよねー」
「ねえ、そういえばさ。ここは不用品を入れる倉庫でしょ。日々使う品を入れる倉庫もあるの?」
「うん、あるよー。この倉庫の反対側、
軽い感じで答えた
「あーでも、私は倉庫に行ったことないし中を見たこともないなー。気がついたらそれぞれ必要な場所に品物が配られちゃってるから、気にしたことなかったけど一体いつ品物を出し入れしてるんだろ?」
「品物の搬入は宦官がやってるんだよね?」
「宦官が品物を運んでくるところ見たことないなー。もしかして真夜中に運び入れてるのかな? まさかね」
本来なら
慈善販売会の準備は順調に進み、とうとう販売会当日となった。昨日までに商品を載せる台、女官や皇城が座る椅子、
幸いなことに雲ひとつない青空広がっており、初夏の爽やかな風が心地よい。
「あなたが
「あ、えっと……備品係の
「ふーん、ふーん、お人形さんみたい、かわいいー!」
「ちょっと、
「へへっ、また怒られちゃった。
「ううっ、お姉さん助けて……」
(
人を勝手に姉だの妹だのって言って、そんなに姉妹っていいものなのかな? ふと実家で
(楽しい……のかな?)
巳の刻(午前9時)となり会場が開放された。どれくらいお客さんは来てくれるのだろうか?全く来なかったらどうしよう?
不安が
「走らないないでください!」
「ゆっくりと進んで!」
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