白板

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白板

 私の夫はそっけない。彼の出勤は早く、朝起きる時にはいつも私1人。

寝る前に作り置きしておいた朝食は綺麗に平らげ食器も元に戻してある。


 家事をしてくれるのは喜ばしい事だが、同居人の残り香がしないことに

こんなにも虚しさを感じるとは、結婚する前にはとても想像ができなかった。


変化があるとするなら

この小さなリビングを2割以上も占めているこのホワイトボードぐらいだ。


【ドラクル】


(今回はやけにSFな題だな。)

【ドラクル】

私:ドラクル。ヴラド3世ドラキュラ伯爵の事。

語源はドラゴン(ドラコ)からきている。


家事を済ませ髪を梳かし、スーツに腕をとおす。

職場につき 仕事をしながら 他に書き忘れがないか頭の端で引き出しを漁る。

夕飯の買い物をし、夕刊をポストからだして家に帰る。


私:ドラクル。串刺し公、ヴラド3世ドラキュラ伯爵の事。

語源はドラゴン(ドラコ)からきている。

串刺しにした人の血をワイングラスで飲んだ事から吸血鬼のモデルにもなった。


ここまで書けば満足もするだろう。

今日は残業で遅くなるそうだから私は先に寝ることとにする。


 私の夫はそっけない。彼の出勤は早く、起きる時はいつも1人。

朝食は綺麗に平らげ食器も元に戻してある。

変化があるとするなら このホワイトボードぐらいだ。


【ドラクル】

私:ドラクル。串刺し公、ヴラド3世ドラキュラ伯爵の事。

語源はドラゴン(ドラコ)からきている。

串刺しにした人の血をワイングラスで飲んだ事から吸血鬼のモデルにもなった。


         追記:ドラクルはブラド2世の事であってブラド3世の父である。

            冷酷な王であったが実際に血は飲んでない。


私は夫が嫌いだ。

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