第■章 偽りの思い出

第0話 プロローグ?

第0話


ある日、世界に赤い光と青い光が落ちてきました。


その赤い光はたった一人の女神となり、この世界の生き物全てを導く存在となりました。


逆に青き光は全てを滅ぼさんとする魔王となり、この世界の生き物全てを害す存在となりました。


両者の戦いは長きに渡って続いていき、幾つもの時代を通り過ぎました。


その戦いは女神が異世界から【勇者】という存在を召喚した事で、一旦終止符を打ちました。


『くっ、忌々しい女神、それに惑わされて組する愚か共め!我は滅びんぞ、何度も、何度でも、其処に■■が在る限り、我は何度でもお前達の前に現れる!!』


勇者に倒された魔王はそう断末魔を叫び、塵となって闇へと消え去りました。


世界は平和になったと、誰もが思った。


────魔王が再び復活するまでは。


☆☆☆☆☆


「で、復活する度に女神の奴が異世界の勇者様を召喚して、僕達を襲わせたのさ。」

「よく生き残れたな………」

「ふふ、それは僕が魔王以上に不死身だからね♪」

「やっぱり、お前は凄いなフェネクス。」


とある田舎の村に二人の男女が居た。


二人は幼い時から一緒に育った、所謂【幼馴染】という関係だった。


二人の関係は友達から親友、親友から婚約者へと少しずつ変わっていった。


「でしょ、でしょう?もっと褒め称えてくれよ、アーク様♪」

「そう言われると、何だかなぁ………」

「ええー!?どうしてだようーー!!??」

「はぁ、分かったよ。褒めてやるから、耳を貸せ。」

「うん♪」

「────世界一可愛いよ、フェネクス。」

「ありがとう、アーク様!」

「────ぐはっ!?い、勢いよく突っ込むな!!痛い、柔らかいし、柔らかいから!!!」

「夜は何時も触ってるじゃん♪」

「そういう問題じゃないからな!?」


二人は仲良く過ごしていた。


二人の仲を村の誰もが認めていたし、良い夫婦になると思っていた。


────この日、彼らが来るまでは。


「お〜い、皆!!王都から騎士様達が来たぞ!!早く出てこい!!!」


これが今回の物語の始まりを告げる言葉だった。


彼を奪おうとする魔の手を掻い潜り、護り抜こうと戦い続ける、同族殺しの異端者と蔑まされた………


────たった一羽の不死鳥の物語の。


続く?

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聖女になった幼馴染を異世界勇者に寝取られた村人Aな俺、勝手に憑依してきた初代魔王の霊と共に魔王討伐の旅に出る クロスディアⅡ @crossdia

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