恋愛の形としては面白いのだけど、人間というか時間の使い方として苦悩するんだ。
若いときの年月は。

それも含めてよろしいと思いますよ。

主人公の風見一孝くんは、『2回目の初登校』を高熱で休んでしまった男の子。

そんな彼の元にプリントを届けたのは、2年ぶりの再会となる琴守美鳥さん。

ずっと会いたかった彼に会えると胸を弾ませていたのに、インターホン越しに聞こえた言葉は「どちら様ですか？」

色んな感情がごちゃ混ぜになり、つい「おにぃ　のぉ　ゔぁかぁ」と叫んじゃいます。

困惑する一孝くんでしたが、不意に気配を感じて振り返ると、何とそこには…！？

一孝くんと美鳥さん、そんな二人を取り巻く周囲とちょっとした不思議の中で彼らは仲直り出来るのか？

そしてお互い素直になれるのか！？

どれだけ離れても惹かれていく二人のお話の、始まり始まり…

妹のような存在、大切な幼なじみ。だから、見守る。隣に立つ誰かが見つかる、その時まで。
だけど、妹のようなその子は、もう、妹のような、ではなくて。
……違うよ、妹じゃ、ないよ。

大切にしたいから、兄のようでいたかった。
大好きだから、こっちを見て。

思い合う二人と、周囲の優しさ。
妹のような、ではいたくない、いない。
ヒロインちゃんの勇気と、思い。
ヒーローのあたたかさ、強さ。
思い思われる二人の心の繋がりの先を、ぜひ見届けて下さい。

よろしくお願い申し上げます。

短いのに、すごくイイ、感じる文章
一読の価値あり

お兄ぃと美鳥との濃密な時間がアングルの違うカメラで、時間軸も違えて再生される。
いわゆる既視感を体感する新しいタイプの物語。
僕は若かりし頃の鈴木亮平さんと松岡茉優さんをキャスティングして読ませて頂いた。