【06】ようこそ Light Houseへ(大田康湖) その後のやりとり


【06】ようこそ Light Houseへ(大田康湖)

https://kakuyomu.jp/works/16817330660313761401



□大田康湖さん:

丁寧なご指摘ありがとうございました。本日は遅いので、明日じっくりと読み込んでお答えします。まずはお礼まで。



■梶野:

>大田さん

お待たせしてすみません。

日付が変わってしまった!



□大田康湖さん:

 梶野カメムシ様の感想及び指摘、アドバイスを読ませていただきました。たくさんの課題が見えてきて、かなり手直ししなくてはいけないことがよく分かりました。

 それを踏まえて譲れないポイントを先に説明します。


>・両親の写真について

>エアバイクと写真を見つけるシーンは、はっきり言って蛇足です。


 このイベントはフォンの家出について書かれた、本作の元ネタになっている短編『ただいま Light Houseへ』のアンサーであり、私が本作で書きたかったシーンの一つです。ですので、蛇足と思われないようにシェルターのルチアとの会話で話題を振る等、伏線固めをしたいと思います。


 今思いついたのですが、梶野様のアドバイスにあった


>・砂嵐の場面


>例えば砂嵐によってバギーが傾いたり、砂がバギーを叩く音にルチアが悲鳴を上げたり、

>それをファンが落ち着かせたり。ルチアがそれを見て「強くなったね」と驚いたり。


>ここはファンの見せ場になので、もっと活躍させて、ルチアがファンを好きになるのも

>わかると、読者に思わせるべきだと考えます。


 と連動させ、砂嵐のトラブルで調子の悪かったバギーが、エアバイクにぶつかったショックで止まってしまい、フォンがバギーからエアバイクに燃料を補給して無理矢理2人乗りしてマリティまで戻る。

 バイクの補給の間にルチアが「岩山」(梶野様のご指摘通り「大岩」に直したいと思います)で輝く「ミンの欠片」を見に行き、ルチアが写真を見つけてフォンに知らせるという流れにするのはどうでしょうか。



 この後はアドバイスを見て私が直したいと思った部分を書いていきます。

>通路の窓の外には黒ずんだ砂漠が広がり

>この砂漠が黒ずんでいるのは、何か理由があるんですかね。


 マリティの鉄鉱山の影響で、ここの砂には鉄分が混ざっているため黒く見えるのですが、分かるだろうと思って説明を省略してしまいました。補記します。


>・ルチアの迫りぶりが露骨すぎる


 これも書きながら気になっていたのですが、日本人ではないしスキンシップ多めにしてもいいかな、と思って書いてしまいました。


>具体的には、ボディタッチはやめた方がいいのでは、と。


 了解です。日本人ライクで書いてみます。


>・月か砂漠か

>シェルターを出た二人が見る順番を砂→月から月→砂に変えて、「輝く砂漠」に力を入

れて描写した方が、初めて見るブリアの感動は増すと思いますが、いかがでしょう。


 梶野様のアドバイスを受け、書き直してみます。


>最後の告白もファンからした方が自然だと思います。

 ここはフォンの自室のシーンであわててヘマタイトのブレスレットの入った箱を隠す等、準備していたフリを見せてフォンの空港での告白に繋げられればいいかな、と考えましたがいかがでしょう。


>今作は辺境惑星に友人が訪れる話であり、絶景を見せる場面が複数ありますが、友人が感動してる場面でも淡々と説明があるだけです。これではキャラの気持ちに共感できません。

>別に観光用パンフレットのように美辞麗句を並べよとは言いません。

>太田さんらしく抑えめでいい。一行だけでいいので、風景の素晴らしさを伝える文章を加えてみてください。


 これは私への課題だと受け止めます。がんばります。


 これから3連休の間に手直しをして、また報告に伺いたいと思います。その際にはまたよろしくお願いします。


 最後になりますが、私が藤子ファンであるという視点から小説の感想をいただいたのはとても新鮮でした。本当にありがとうございました。



■梶野:

>大田さん


>梶野カメムシ様の感想及び指摘、アドバイスを読ませていただきました。たくさんの課題が見えてきて、かなり手直ししなくてはいけないことがよく分かりました。

> それを踏まえて譲れないポイントを先に説明します。


こちらこそ、しっかり受け止めていただいて感謝です。


>>・両親の写真について

>>エアバイクと写真を見つけるシーンは、はっきり言って蛇足です。

> このイベントはフォンの家出について書かれた、本作の元ネタになっている短編『ただいま Light Houseへ』のアンサーであり、私が本作で書きたかったシーンの一つです。ですので、蛇足と思われないようにシェルターのルチアとの会話で話題を振る等、伏線固めをしたいと思います。


ああ、なるほど!

その可能性を失念していました。

前作を確認していなかったので恋物語中心の今作では蛇足だと判断しましたが、そういう繋がりがあったわけですね。(今、前作を読んできました)


それなら写真の変更は不可能でしょう。理解します。


> 今思いついたのですが、梶野様のアドバイスにあった

>>・砂嵐の場面

>>例えば砂嵐によってバギーが傾いたり、砂がバギーを叩く音にルチアが悲鳴を上げたり、

>>それをファンが落ち着かせたり。ルチアがそれを見て「強くなったね」と驚いたり。

>>ここはファンの見せ場になので、もっと活躍させて、ルチアがファンを好きになるのも

>>わかると、読者に思わせるべきだと考えます。


> と連動させ、砂嵐のトラブルで調子の悪かったバギーが、エアバイクにぶつかったショックで止まってしまい、フォンがバギーからエアバイクに燃料を補給して無理矢理2人乗りしてマリティまで戻る。

> バイクの補給の間にルチアが「岩山」(梶野様のご指摘通り「大岩」に直したいと思います)で輝く「ミンの欠片」を見に行き、ルチアが写真を見つけてフォンに知らせるという流れにするのはどうでしょうか。


あ、面白そうですね!

二人乗りというのが、二人の仲を近づけさせる感じでよいと思います。


> この後はアドバイスを見て私が直したいと思った部分を書いていきます。


> マリティの鉄鉱山の影響で、ここの砂には鉄分が混ざっているため黒く見えるのですが、分かるだろうと思って説明を省略してしまいました。補記します。


いいと思います。

SF的でもありますし、説明を割く価値はあるかと。


> これも書きながら気になっていたのですが、日本人ではないしスキンシップ多めにしてもいいかな、と思って書いてしまいました。


私も一読目はそう考えていたのですが、年一回のメールでしか交流していなかった相手だと考えると、ちょっと攻め過ぎかなと二読目に思えてしまって。


>>具体的には、ボディタッチはやめた方がいいのでは、と。

> 了解です。日本人ライクで書いてみます。


はい。ルチアは好印象をキープしとくべきです。


>>・月か砂漠か

>>シェルターを出た二人が見る順番を砂→月から月→砂に変えて、「輝く砂漠」に力を入れて描写した方が、初めて見るブリアの感動は増すと思いますが、いかがでしょう。

> 梶野様のアドバイスを受け、書き直してみます。


ここ、改めて前作読むと、二人がいた星には衛星がないんですね。

その意味ではルチアにとって、月が珍しいという部分は理解できるんです。

ただ、読者にとっては月は普通ですからねえ。

これがよほど変わった月とかなら、また違ってくるんですが。


どのみち、光る砂漠のアイデアはとても良いので、私はやはりこっちを推します。


>>最後の告白もファンからした方が自然だと思います。

> ここはフォンの自室のシーンであわててヘマタイトのブレスレットの入った箱を隠す等、準備していたフリを見せてフォンの空港での告白に繋げられればいいかな、と考えましたがいかがでしょう。


おお、流石ですねえ。

その展開でもいけると思います。自然な流れですし。


>>太田さんらしく抑えめでいい。一行だけでいいので、風景の素晴らしさを伝える文章を

>>加えてみてください。

> これは私への課題だと受け止めます。がんばります。


はい。大田さんの数少ない弱点だと思ったのでw

かといって、がんばる必要はないと思います。

変に力を入れすぎると浮いてしまうので。じんわりと情景が伝わるくらいがいい塩梅かと。ここの景色を読者にも伝えたいという作者の気持ちが通じれば十分だと思います。


> これから3連休の間に手直しをして、また報告に伺いたいと思います。その際にはまたよろしくお願いします。


一日で対策練ってくる辺り、キャリアの凄みを感じます。

がんばってください。改定後に改めて読ませていただきます。


> 最後になりますが、私が藤子ファンであるという視点から小説の感想をいただいたのはとても新鮮でした。本当にありがとうございました。


私も、そのイメージがあるので、指摘についてはかなり悩みました。

この藤子的な素朴な感じこそ大田さんの目指すところで、それを超えるような指摘は余計なお世話ではないかとw


ただ、やはり私は映画版ドラえもんが好きなんです。

まあ個人的な趣味といえばそうなんですが、もう半歩大田さんに望むなら、そういう方向かなあと考えました。


こちらこそ、気持ちよく感想を書かせていただきました。

ありがとうございます。



□大田康湖さん:

こちらこそ、「ただいま」の方もお読みいただき、本当にありがとうございました。



□大田康湖さん:

『ようこそ Light Houseへ』改訂版を更新しました。10000字オーバーしてしまったので、文章を一部削ってなんとか納めました。更にいい作品になっていると思います。



■梶野:

>大田さん


改稿お疲れさまでした。

それでは、再読した感想をざっくりと。



>第1話 マリティ宇宙港


>「8年ぶりだけど、大きくなったね」

うん。やはり年月あった方がいいですね。

でも「だけど」は変です。

「8年ぶりだけど、変わらないね」のような使い方が普通なので。

「8年ぶり。大きくなったね」で十分です。文字数削れますし。


>「ここの砂漠って黄色でも白でもなくて赤黒っぽいんだね。何か理由があるの」

>「ああ、この近くにある鉄鉱山のせいで、砂に鉄分が混ざってるんだ」


台詞なら「赤いんだね」の方が自然です。

鉄分の説明があるので、赤錆ぽいのだろうなと読者は読めます。

「何か理由があるの」も削っていいところです。文字数足りなければ、ここからどうぞ。


>透明なドームに覆われた都市が砂漠の中にそびえ立っている。ドームの外壁には沈みかけた夕日が反射して金色にきらめいていた。


格段によくなりました。


>第2話 フォンの家で


>机のそばに近づこうとするルチアを見たフォンは、あわててパソコンの隣に置かれた小箱を右手で掴み、後ろ手に隠した。そのまま左手で机の上の壁を指す。


お、うまく繋ぎましたね。


>第3話 月のない夜


>気候調節用のドームに建物や街灯の明かりが閉じ込められ、闇の中にそそり立つように輝いている。ルチアが風にもてあそばれる髪を押さえながらつぶやいた。


うん。いい感じです!


>「大丈夫! もう少しでシェルターだ!」

>「信じてるからね」


いい追加だと思います。


>しかし、建物の手前でバギーのバンパーが岩か何かにぶつかったようだ。そのままバギーは止まってしまった。


ここは急停止した→岩か何かにぶつかったようだ。の順番で書いたの方が臨場感が出ます。止まる際に、音か衝撃の描写を入れればなおよし。視界がないですからね。



>第5話 ルチアの来た理由


> ルチアは顔を上げた。声が涙ぐんでいる。フォンは、キャラメルの箱を差し出すと呼びかけた。


なるほど。抱きしめるのはやめたんですね。

いいと思います。


>「砂が光ってる!」

> 確かにヘルメットのライトは付いてないのに、地表が微かに光っている。


ここはまだ描写が足りてないと感じます。

一面に広がる夜の砂漠は、星の海のように輝いているはず。

文字数が足りないなら、この文数数内でいいので、ぜひ情景が欲しいところです。


>第6話 ミンの欠片


>「砂嵐でここに飛ばされたのかな」

>「何でもいいよ。帰ってきてくれたんだから」


うん。前より自然になりました。


> ルチアの歓声を聞きながら、フォンはトリュースでの子ども時代に戻ったように感じていた。


追加シーンもいいと思います。


>「『秘めたる思い』。ルチア、君が好きだ。君さえ良かったらクリスマス以外もメールのやりとりをしたいんだ」

「私もよ。たくさんメール送るから、クリスマスにまた会おうね」


文句なしです!w


>おわり

改行が抜けています。



──その他、細かい部分まで改稿されていて、ぐっとよくなったと思います。

個人的には、最後の二人のやりとりが自然に入ってきて、魅力が倍化した気分です。

細かな指摘を追加してしまいましたが、あまり言い過ぎるのもアレなので、これで最後にしますね。大田さんなら大丈夫でしょう。


お疲れさまでした。

結果の如何に関わらず、この小説が面白いことは私が保証します。



□大田康湖さん:

こちらこそ、再度見直していただきありがとうございました。今回のご指摘部分を見直して少し手直しさせていただきます。

 幸い再読していただいた方にも好意的な感想をいただき、ほっとしています。本当にありがとうございました。



■梶野:

>大田さん


お役に立てれば何よりです。

改稿、好感触のようで、私もほっとしましたw


こちらこそ、またよろしくお願いします。


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