103話 アトリふぁ~む、準備開始。

 牧場とは、家畜を放し飼いにする場所のことだ。

 ゆくゆくは畜産物を生産したりするのもいいだろうが、まずはのんびりできる場所を作って、ミニグルメダンジョンのように伸び伸びと暮らせるようにする。


 そして早いもので一週間、その間、野ドラちゃんはやっぱりプールサイドあたりが落ち着くらしくそこで寝泊まりしていた。


 内山田さんこと山田さんはやっぱり仕事が出来る人で、コテージの購入と合わせて更に土地代も安くしてくれて、色々とスムーズに終わった。


 まず行ったのは掃除だ。

 雨ざらしにされて放置されていたせいか泥で汚れている。

 小さな小屋や柵は使えそうになかったので業者に解体してもらって、新しいの建てなきゃいけない。


 やることは盛りだくさん、だが、やる気はあった。


 ここ最近は、魔王やら岩崎やらで張り詰めた空気だったので、何かに没頭できるのは悪くない。

 それに経営が上手くいけば、収入にもなるだろう。


 俺は結婚する、いずれは子供もできるだろう。

 ちゃんとそのあたりも考えているのだ。


 ただ俺は素人である。


 適当なことはできない。


 なので、キチンと給与を支払う契約でプロに来てもらった。


「凄いですね、とても綺麗な場所だ」

「すみません、こんな所まで来て頂いて――剛士たけしさん」


 温和な物腰、清潔感のある好青年。

 家畜魔物を譲ってもらった時の牧場の従業員さんだ。


 俺の誕生日にも来てもらったし、交流は今でも続いている。


「よろしくでちゅ!」

「あたちもよろしくでちゅ!」

「久しぶりだね。どっちが本ドラちゃんかわからないけど……」

「あたちでちゅ!」


 ミニグルメダンジョンで会ったことがあるので、ドラちゃんとも挨拶を交わす。


 牧場の規模、予算、飼育する動物の数、そのあたりを剛士さんに計算してもらう。

 必要な許可とライセンスの取得だが、俺もミニグルメダンジョンを作るにあたって免許を取っている。

 

 安全な囲い、厩舎、餌やり場、飲み水供給設備このあたりも見てもらって、それを資料に起こし、後日業者に作業をしてもらうのだ。


 当然、剛士さんに何度か来てもらうことになるのだが、是非にと二つ返事で了承してくれた。


「実は夢だったんですよ。1から牧場を作るのが」

「そうなんですか? 一応、名前はあとりふぁ~むになる予定ですけど、正直、ほんと口だけで……色々剛士さんに教えてもらいたいなと」

「もちろん構いませんよ。誰にでも初めてはありますからね」


 本当に優しい、天使、天使だ。

 以前の時も思ったが、牧場経営している人はみんな心が穏やかだ(剛士さんしか知り合いいないけど)


 ちなみに「家族に必要なのは絆……だよな……」と、雨流が俺の娘と勘違いしていた時に言っていたが、ちゃんと誤解は解けている。


 ただ御崎とは婚約したし、ある意味では剛士さんの予想はばっちりと当たっているのかもしれない。

 先見の明あり!


 そんな感じで談話していると、御崎もやってきて挨拶をしてくれた。

 

 配信でも事前説明していたので、ドローンで設置。

 早速コメントが沢山来る。


『マジで牧場作るのかw』『鉄腕アトリ村!』『なんだったら米も作ろうぜ』


 こんな目玉コンテンツは他にないだろうと、動画も併せて拘ろうと思っている。

 剛士さんに出演料も払う予定だ。


「アトリちゃま、本当にありがとうございまちゅ!」

「野ドラちゃん、お礼は早いよ。これから一緒に頑張るんだ。――よし、やるぞ」


  ―――――――――――


 【 お礼とお知らせ 】


 新連載です、宜しくお願いします!


 異世界ハイファンタジー


【怠惰な凌辱貴族に転生した俺、努力でシナリオをぶっ壊したら規格外の魔力で最凶になった】

 https://kakuyomu.jp/works/16817330658683197420


【退屈な人生を歩んでいたおっさんが異世界に飛ばされるも無自覚チートで無双しながらネットショッピングしたり奴隷を買ったりする話】

 https://kakuyomu.jp/works/16817330658801857199

 

 今話、ちょっと短めですみません汗


 剛士さんが来てくれたことで、どんどんと設営が進みそうです(^^)/


「剛士さんが来れば無敵」

「鉄腕アトリ村!?」

「この話の続きがまだまだ気になる」


そう思っていただけましたら

ぜひとも、フォロー&☆で応援をお願いいただけますでしょうか?


★ひとつでも、★★★みっつでも、大丈夫です!


現時点での評価でかまいません。



 


 


 

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る