「コント」新解釈干支

@18311

第1話

神、土下座

猫、あぐらかいて腕組み


神「お願いします!!この通りです」

猫「せやから何遍頼まれても無理なもんは無理です」

神「そこをなんとか!どうか、どうか干支に入ってください!!」

猫「いい加減、頭上げてくださいよ神様。ちょっとその干支っていうの、もう一回説明してもらえます?」

神「ですから、12種類の人気動物たちでユニットを組んで動物会を盛り上げようとですね……」

猫「自分で言うのもなんですけど、わしゃKing of Internetなんです。King of Kawaiiなんです。そのわしがなんで他の畜生どもと横並びで売り出されなあかんのですか?やるなら、わしピンでやりますわ」

神「ですからその猫さんの人気にあやかって、今回の干支プロジェクトを成功させたいんです」

猫「神様、ちょっとスマホでわし撮ってみ」

神「え、今話の途中...」

猫「ええから」

神「まぁ、じゃあ撮りますね」

猫「ニャー」「はい、これで100万いいね確定しました」

神「ありがとうございます。いやそうじゃなくて」

猫「せやから、わしは他の畜生どもと格が違いすぎんねん。大体なんでネズミやらヘビやらが入ってんねん。あいつら駆除対象やないか」

神「そんなこと言わんといてください。今回はあの龍さんも協力してくれるんです」

猫「なんやて⁉あの龍さんが?ちょっともう一回リスト見せてみ」

神「どうぞ」

猫「えーっと、龍、龍、りゅうって、こっちの“竜”やないか!」

神「え?」

猫「龍さんがこっちの“竜”使うときはしゃーなしの仕事受けた時やねん。龍さんやる気ないやん。はい、わしも完全に萎えましたー」

神「龍さんって、芸人がアーティスト活動するときだけ難しいほうの漢字使うみたいなスタンスとってたんですか」

猫「よーわからへんけど浜田さんに謝れ」

神「なんかすみません。それで、どうしてもダメですか?」

猫「まぁ、神様にそこまで頭下げられたらなぁ。ほな、こうしましょ。うちの若いもんに活きのえーのがいますねん。そいつ連れて行ってください。ちょっと呼んできますわ」

神「そうじゃなくて、猫さんにお願いしたいんですけど...」


猫、無視してはける(猫役が被り物を取り換えて寅になる)

寅、現れる


寅「はじめまして、神様。うちの兄貴がえらい世話になったそうで。せやけどこれからわ兄貴の代わりにわしが話させてもらいます」

神「え、猫さんどこ行ったんですか?」

寅「じゃかましい!猫の兄貴は忙しいんじゃ。わしが相手させてもらう言うてるやろ」

神「わ、わかりました」

寅「ほんなら行きましょか。そういや、うちにも神様って呼ばれてたやつおったんです。まぁ、代打の神様っていうんですけどね。はっはっはっ」


寅、笑いながら神の肩を抱える

神、おびえながらうつむく

そのまま両名はける

暗転


ナレーション「こうして寅が干支に加わった」

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