第41話
◆
ご飯を食べつつ午前中に得られた情報の共有をすると、姉さんが
美波とハルは学年が違うこともありまだ
それぞれが食べ終わると美波とハルは芳川さんの教室へ行くために退出し、姉さんも生徒会室で部の承認に必要な手続きを進めるために出ていったため、二之宮さんと二人きりになってしまった。
ここ数日ずっとそうなのだがけど、とにかくやたらと絡んでくる。
昼休み明けの授業が始まる時間になっても二之宮さんは教室へ戻ってこなかった。今までサボる様なことがなかったので引っ掛かったが、授業の途中で戻ってきた際に生徒指導担当の
放課後になり部室に集まると、姉さんに連れてこられた仲村先輩も居て話を聞かせてもらった。
仲村先輩から聞いた話をまとめると、先輩がフットサル部の所属で
まだ鷺ノ宮を見捨てられないので鷺ノ宮に不利になるような事には協力できないと協調して対応することには断られた。鷺ノ宮たちに撮られた映像や画像が鷺ノ宮たちから流出してしまったとしても、それは甘んじて受け入れ諦めるとのことだった。ただ、被害者の気持ちはわかるので他の女子生徒が鷺ノ宮を訴えたり通報することは止めないし、それで鷺ノ宮が不利な立場に追いやられても恨まないとの意向も確認した。
事件で陥れられるまで鷺ノ宮のことを気にしたことがなかったので、仲村先輩の語る以前の鷺ノ宮の人物像が俺が最近見聞きしてきた人物像と掛け離れていて、いくら好きな人へのバイアスがかかっているにしても整合性が取れない違和感が残った。そもそも仲村先輩は最近の鷺ノ宮は以前と違うと言っているので、事件の前後で性格が変わっているのは間違いなさそうだと思う。では『いつ』『どうして』変わってしまったのかという疑問が残るが、今は優先すべきことが多いので後回しにすることにしようと思う。
話が終わった仲村先輩が部室を去って少ししてから高梨先生がやってきて、新しい情報を共有してくれた。
鷺ノ宮を含む11名へ対し、自主退学の勧告をすることが決まったとのことだった。
鷺ノ宮はわかる。警察に対して問題の映像を提出したから、その情報が学校へ共有されたのだろうが、他の連中については俺からは触れておらず、先週の鷺ノ宮逮捕と連動して二之宮さんが学校裏サイトに書き込んだ情報くらいしかなかったはず・・・だから、学校も正式な処分を下さなかったと思ったのだが・・・
・・・と思い、二之宮の方を見たら不気味な笑みを浮かべていた。
「二之宮さん、もしかして君が鷺ノ宮たちのことを学校へ報告したの?」
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