第40話
◆
3連休明けの火曜日、俺たち関係者は朝早めに登校し第2音楽室用の準備室へ集まった。
職員室に顔を出して来ていた
鷺ノ宮は初犯であることなどが加味され保護観察を前提で手続きが進んでいるとのことで、学校側は鷺ノ宮やその仲間達へ対して暫定対応として一学期中の自主休校を提案し、全員が従う意向を示したため夏休み前に登校してくることはないとの事だった。事実関係をちゃんと調べた上で正式な処分を下す方針とのことだ。慎重なのは
俺、高梨先生、
その場で銀行アプリから学校への寄付を振込んだら校長が気持ち悪いくらいに媚びた声でお礼を言ってきたが、そんなのは些細な事だ。とは言え、これで今後も何かとやりやすくできそうだとは感じた。
校長室を退出し部室として使用する許可を得た部屋へ移動すると、使われていなくても清掃が行き届いているようできれいな状態だったので良かったと思いつつ、今日の動きを相談した。
姉さんに
美波と二之宮さんは同じクラスなので3人で一緒に移動していたのだが、美波はストレスで倒れたことが引っ掛かっているのか距離を開けようとするのに対して、二之宮さんがすぐ側に並びんできて、教室へ着くまでどうでも良いことでも話しかけられ続けて辟易した。
教室へ入るとクラスメイトがこちらへ注目し様子をうかがっていたが、
許す許さないというよりはどうでも良くなっていたので、おそらくうまく浮かべられていると思う愛想笑いで言質を取らせないようにしつつ気にしていないという感じで返していたら、周囲の人数が増えていった。
ただ、二之宮さんに絡まれるのよりは気が楽なのも確かなので、それで良かったと思うことにした。
始業時間になると
本質的に取り立てて悪い人とは思わないけど、女性とのコミュニケーションがおかしそうと言われたらそれを感じてしまうのも事実だし、そもそもこの2ヶ月の俺に対する接し方が公平ではなかったのでその点においては好意的に思える要素がない。
休み時間になるたびクラスメイトに囲まれ愛想笑いを振りまく時間となり嫌気が差したが、ここで変に悪目立ちすると却って面倒になると思い我慢した・・・さすがに昼休みは新部室へ逃げ込んだけど。
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