コイチローとアイリはバカップルである。
バカップルだった。
愛に生き、愛に死んだ。
そう言ってしまえば、彼らの人生は幸福なものだったと言えるかも知れない。知恵が無くても、お金が無くても、家族や友人に裏切られても、二人は互いのそばで生き、そして手を取り合ったまま最期を迎えることができたのだから。
それでも。
愛に生きる者に、愛で報いる世界だったなら。
知恵も無く、お金も無く、家族や友人に裏切られても、無限の愛でサバイヴできる世界だったら。
今際の際で『来世』を願う二人に、ついに世界が報い、それは叶った。
すなわち。転生バカップル。愛が失われていく世界を、再び愛で救うため。二人で一つの救世主として。
という導入から始まる、正しくバカップルによるバカップルのための物語。
ファンタジーならば愛は物理法則を軽く乗り越えます。当然だね!
しかし二人に立ちはだかるは、自由恋愛禁止軍団の刺客たち。愛によって傷つけられた者が、復讐心を胸にコイチローとアイリに襲い掛かります。
二人は、そしてツッコミ役として同行するツッコはこの危機を乗り越え、世界を救うことができるのか?
何ともハチャメチャな世界観ですが、キャラクター達の想いがぶつかり合うバトルは熱く、またバカップルの愛によって解決するのは一周回って突き抜けた爽やかさを感じます。
小難しいことは考えず、頭のネジを三周半くらいゆるめて読みましょう。
26話以降の展開にも期待しています。