13~教師
人に教える立場だった
言葉だけだった
そこに心はなかったような気がする
わかったように振舞って
綺麗な身なりをして
先人達の言葉を無機質に伝えて
先生と言われながら
賢さと愚かさが同等だと
わかりかけていながら
その本質に触れることができず
心のない言葉を伝えている
そのことに苦悩していた
人にやさしくありたいと思っていた
思ってもできるものではない
冷たい人間だった
人にやさしくありたい思っていたのに
その術がわからなかった
悲しかった
ずっと悲しかった
なんでわからないんだろうと
今思えば出会えていなかったのかもしれない
それを気が付かせてくれる誰かに
聞く耳を持たなかっただけかもしれない
本当は近くにいたかもしれないのに
これはすべての人が共有できる記憶
魂はわたしだけのものと思っていた
今はそうじゃないとわかったから
見える世界が変わった
これはわたしだけの見解なので
また見える世界は変わるかもしれない
魂の断片 千 @sennouta
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