満月の二日後
夏の中で一番運がいい日にワタシ、
黒髪を切ったの。
夜がきて、すこしだけ欠けた満月が、
ワタシみたいでうれしくなっちゃった。
宵のなかの、百日紅。
藍とピンクのコントラスト。
大輪の下をくぐるときワタシ、
ステップを踏んだ。
それはまるで、揺れる提灯
それはまるで、すたぁらいと
ワン
ツー
スリー
ワン
ツー
スリー
夜のなかにお酒のかおりが混ざっている
夜のなかに笑い声がふくらんで、きえる
なまぬるい 夏の夜
満月がすこし欠けた夜
ワタシ、髪を五センチ
おいてきたの
夜の中に
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます