「夢かぁ」


私は布団の中でそうぼやいた。


スマホを見ると、時刻は午前十一時を過ぎたところだ。


怖い夢だった。


だが、よく見るような普通の悪夢。


私は布団から捩り出ると、カーテンを開けようと窓に近づく。


___あれ、でも。


私はこの夢の“普通”と違うところにやっと思い至った。


でも、この夢を見るのってだな。


前の夢も、追いつかれて終わったんだっけ。


不思議な夢だな。


私はカーテンを思いっきり引いた。


白い光が部屋を刺す。


家の近くの海は、今日も静かだった。



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夢日記 灰月 薫 @haidukikaoru

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