うわー…もう、今回は感情を思いっきりひっ掴まれてガクガク揺さぶられました。
イスタークとハルミアンの関係は、こじれながらもどこか常にお互いを意識していて、上手くいかないもどかしさも含めて凄く好きなのですが…今回はちょっと泣かされました。
年月を経て形を変えた関係は、「これが今の自分達の新しい形だ」と納得する事も可能なわけで、現にイスタークはそう諦観していたはずですが…昔と変わらない温度を保っているハルミアンに心を動かされた描写、凄く胸打たれました。
友情や絆といった類は、心が相手を選ぶものですから…やはり理屈や頭でどうこうではないんですよね。割りきれていたつもりのイスタークの動揺が、全てを物語っている様に思えました。
そしてここでエンバーのナイスアシスト。彼の立ち回りは毎度いぶし銀です。付き従っているはずの彼の言葉が、イスタークには大切な気付きとなるのも凄く素敵な関係性です。
このままいけば、行き違いから始まったもつれがほぐれるのもそう遠くはない気がして、少し安堵した次第です。
ですが…ここでわずかに希望を与えておいてドンと突き放すのが幸まる様なんですよね。最近鳴りを潜めていたんで、完全に油断していました。
これまで何度か「黒く暗い」と描写されてきたカウティスに内在する炎。これまで私はそれを、怒りや敵愾心、或いは暴力的衝動…そういった負の感情の表現だとばかり思っていました。
…いえ、思わされていたんです。まさか本当にそれが彼の中に実在していて、挙げ句その正体がザクバラの詛と同質かもしれないだなんて…これはあまりに衝撃的な展開でした。
何かのきっかけで…例えばセルフィーネの身に許しがたい事象が降りかかるなどした時、その仄かなはずの詛が燃え上がったりはしないか…と心配な反面、素質がないはずの彼に魔力が実はあって、それが物事を良い方向に誘ってくれるのでは…という、淡い淡い期待もあるにはあります。
何にせよ、俄然気が抜けなくなりました。そして、この物語を前に、油断は大敵なんだという事を改めて思い知らされた次第です。
作者からの返信
続けて読んで下さってありがとうございます。コメントも嬉しいです。
イスタークとハルミアンの関係を好きと言って頂き、とても嬉しいです。
20年以上も経っているのに、あの頃と全く同じハルミアンが気持ちをぶつけてくるわけですから、何も感じ無い訳がないですよね。かといってすんなり喜べることでもないわけで…。
本当に、心とは理屈ではないように思います。
この物語では色々な主従が出てきますが、その関係も様々で。
イスタークとエンバーもお気に入りの主従です。
この二人の今後も、ご注目頂きたいところです。えへへ。
『希望を与えておいてドンと突き放すのが幸まる』
ありがとうございます!(笑)
カウティスの目がリィドウォルに似ている…とマルクに指摘された辺りで、もしかしたら気付かれるかな…と思っていましたが、驚いて下さって嬉しいです(笑)。
怒り、猜疑、暴力的衝動、それによる人格障害など…ザクバラの詛はそういうものですが、それはカウティスを蝕んでいるのでしょうか。
まだまだ混迷の時は始まったばかりです。
続けてお楽しみ頂ければ幸いです。
ありがとうございました!
こんにちは。
イスタークとハルミアンの触れ合う心が良いなぁ。二人仲良く幸せになれば良いなぁ。(ん?)
カウティス……気をつけて。黒い思いを抱いちゃ駄目だよ。ヤバいやつ目覚めちゃう(゜o゜;
作者からの返信
続けて読んで下さってありがとうございます。
イスタークとハルミアン。
まだまだ微妙な関係ですね。
二人仲良く幸せに。
どこを目指すかにもよりますが、少なくともハルミアンはもっと側にいたいと望んでいますね。
果たして望みは叶うのか…。
カウティスの内に黒いものが燻っています…。
コメントありがとうございました!