❤キミが初めて
「うん」
果実を口にした翌日、僕は無心で痴女先輩のおっぱいを揉んでいた。下から掬い上げるように持ち上げるようにして、入れる力はやや弱めに。
指の表面が感じるのは滑らかな布の感触。化学繊維を含む制服のブラウスのそれだ。何を僕は冷静に解析しているんだという自己ツッコミが浮かび上がりかけたが、すぐにそれを振り払う。
「竹痴君」
「竹之内です」
違う名を呼ばれたのでお決まりの返事で応じつつも、意識はここに置かない。目は閉じて、閉じているからこそ指先や掌の感触をいつもより顕著に感じる気もするが、意識の向かう先は逸らさない、逸らしてはいけない。
なぜなら、今僕は瞑想中だからだ。
『瞑想』
原作では魔法を使うパラメーターを上げる為の選択授業で、解禁されるのも当然高校に入った後のこと。そしてこの瞑想という授業は失敗の可能性が高くなるが、成功するとパラメーターの伸びも高くなる高難易度版が存在していた。
「瞑想中に集中を妨げる邪魔が入る」
というのが高難易度化させているもので、妨害に使われるのは、迷宮産のアイテムだったり教師陣の召喚したナニカだったりと様々であった。
それを思い出し、ふと気づいたのだ。
「痴女先輩のおっぱいを揉んでるのって、ある意味この妨害に近いよなぁ」
と。実際、木石などでない僕にとって、いくら痴女先輩が相手とは言え、柔らな女性の胸に触れていて何も思わない筈がない。
もちろん、これは僕が痴女先輩から逆に揉まれてるときも集中を阻害されるので、瞑想は揉むときも揉まれる時もやり始めたわけだが。
「竹之内君、それでキミは何をしているのかな?」
だが、唐突に僕の態度がおかしくなれば流石に痴女先輩も訝しむわけで。理由を聞かれた僕は素直に瞑想していることを明かした。別段隠す必要もないのだし。
「……キミが初めてだよ。私のおっぱいを揉みながらそんなことをした人物は」
「むしろ既にいたら僕の方が怖いんですが、いくら痴女先輩でも」
複数人に揉まれてないとそんな状況は発生しない筈なのだから。
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ごめんなさい、4/1だからエイプリルフールっぽいことを織り込もうかと思いましたが、特に思いつきませんでした。
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