作者緊急記者会見

黒幕横丁

謝罪会見

 皆様、本日は作者緊急謝罪会見として、このような場所へお集まりいただき誠にありがとうございます。

 わたくし作家自ら今回の件に関しまして謝罪をしたいと思い、このような会見を開かせて頂きました。

 さて今回謝罪いたします内容と致しましては、皆様ご存じかと思われますが、当作品群における登場人物、つまりはキャラクター性の混沌さに関し、皆々様に多大なご迷惑とご心配をおかけしてしまったという点についてです。

 時には、主人公に対しヒロインが酷い仕打ちを行っていたり、はたまた時にはヒロインに猛烈なお色気の魔の手が迫ってきたりと多種多様な様々な困難をキャラたちに強いてきておりました。

 それについて、キャラクターの人格を蔑ろにしているのではないか、キャラクターは作者の玩具ではないのだぞと皆様のお叱りを多数受けてきておりました。

 しかし、わたくしはそれでもわたくし自身の筆が乗る限り、キャラ達に無茶ぶりともとれる行動を指定して参りました。

 そして先日のことであります。キャラ達がわたくしの作品における酷い扱いに対する改善を訴える書面が裁判所へと提出されることとなりました。わたくしは大変驚き、代表者(わたくしの作品で一位二位を争う人気キャラのあの方です)へ、ここは示談で解決をしようではないかと持ちかけ、最初は話し合いで解決を図ろうとしたのですが、相手側の和解条件がハピエンの話を作成しろということなので、バドエン厨であるわたくしと相対すると判断したため、話し合いの場を法廷へと持ち込む形となりました。

 わたくしを日夜応援して頂いているファンの皆様にはネットニュース等で驚かれてしまった方も大勢いると思います。それに関しましても、大変申し訳ないという謝罪の念でいっぱいでございます。


 最後になりますが、わたくしは自身で作り上げたキャラを大変愛しております。扱いが酷すぎるだろ、いいわけじゃないのか?という意見もあるとは存じますが、これはわたくしの本心です。

 是非とも、裁判に勝利しまたゴリゴリのバッドエンドな話を書きたいと思います。

 ご質問のある方は紙面にて受け付けております。それでは、本日はお集まり頂き、誠にあありがとうございました。


(※このお話はフィクションです……おそらくは)

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

作者緊急記者会見 黒幕横丁 @kuromaku125

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

同じコレクションの次の小説